15/16リーガ第10節 10/31 ヘタフェVSバルセロナ 試合前の注目ポイント
リーガ第10節(日本時間10/31土曜日の28時30分キックオフ)で、ヘタフェ(アルフォンソ・ペレス)と対戦する。
・ヘタフェ
フラン・エスクリバ監督が率いるヘタフェは、元々テクニックがある選手やチームにしっかりとした守備組織を構成する事で、安定的に良いパフォーマンスをしようとしているチームである。
今季からヘタフェの監督に就任しており、まだ攻守のバランスが取れていない感がある。守備ではある程度しっかり構築できているが、攻撃になると前線の4枚頼みの攻撃になりがちである。それはこれまでのデータにも表れて9試合で10得点13失点であり、もう少し攻撃力の高いチームなので得点数が寂しい気がする。
基本システムは4-2-3-1であるが、ハーフライン付近の守備エリアでは4-4-2の守備組織で3列の綺麗な守備組織を構築する守り方を実践する。前線から積極的な守備をするというよりも、ゾーンで守備陣形を大きく崩さずに追い込んでボールを奪うチームである。
中盤の守備ブロック深くまで侵入されると守備陣形は4-4-1-1になり、前線の1枚が中盤まで下がって守備を助ける。前線に1枚残しで他の選手はしっかり守備をするチームとも言える。
攻撃はボールを奪ったら前線の1枚や2枚に預けて攻撃したり、中盤のサイドの選手にボールを預けて、前線の4人で後方の上がりを待たずに素早く攻撃するパターンが多い。
チーム全体としてまだ攻撃にスピード感があるとは言えないが、中盤から前の選手にヘタフェは足元が上手い選手を揃えており、ほとんどの選手がボールをキープする上手さを持っている。変に時間を与えると精度の高いプレーが発動する可能性が高く、リーガのチームらしくテクニックが高い攻撃力が売りのチームでもある。
・バルセロナ
バルセロナはマスチェラーノが累積でこの試合含めリーガで2試合欠場になる。しかし、セルジ・ロベルトとイニエスタが招集された。予想スタメンは、
GKブラボ
DFアウベス、ピケ、マテュー、アルバ
MFブスケッツ、ラキティッチ、セルジ・ロベルト
FWムニル、スアレス、ネイマール
欠場想定選手
マスチェラーノ(累積)、ドウグラスとラフィーニャとメッシ(怪我)、ビダルとアルダ(制裁)
中盤にはリスクを回避していたイニエスタはベンチスタートで、セルジ・ロベルトをスタメン出場させると予想。イニエスタは後半途中から点差にかかわらず間違いなく出場するだろう。CBには怪我のリスクを踏まえてベルマーレンを休ませて調子が出てきた感があるマテューとピケコンビで、前線には順番的にムニルがスタメンと予想。国王杯のビジャノベンセ戦に休んでいたメンバーはほぼ鉄板のスタメンになる。
この試合の注目ポイントは、今季の何度目になるか分からないが中盤の速いパス回しである。ヘタフェの守備組織は3列の綺麗な守備ラインを構成する分、ライン間や選手間で素早くボールをはたければ良い攻撃をできる可能性は十分にある。
普通のチームなら難しいミッションだが、バルサの選手達の技量を考えれば出来なくもないミッションである。サイドチェンジ含め横パスのスピードを特に速くし、ヘタフェの守備組織がボールの奪い所がどこにあるんだよと感じさせるパス回しが理想的である。
現実問題いきなりこのパス回しは出来ないと思うので、悪いボールロストを徐々に減らす為にも、ボールの受け手がしっかり動きボールを受ける体勢を作ることは求めたい。ヘタフェはコンパクトな守備組織だがバルサのCBには恐らくプレスは緩めなので、ボールキープ自体は苦にならない。
CBに何度も戻してやり直しても良いので、変な所でひっかけられないように中盤で引き出すパスを中盤や前線が受けなければいけない。その中でネイマールやスアレスにパスが通り、一気に攻撃のスピードを上げて仕留めに行くのが現状の最高パターンになる。最後は個の力に頼るのはバルサもヘタフェと同じ( ̄▽ ̄)
守備では前線に残る1人にボールキープさせないのはもちろん、ヘタフェの攻撃になった瞬間に攻守の速い切り替えで囲んでボールを奪いたい。テクニックがある選手が多いので、少しでも開けるとパスを通される可能性は高い。
逆に言えばロングボールや無謀なパスを出す可能性は低いので、素早く囲みさえ出来ればボールを速い段階で奪い返すことが可能である。囲い込みと言う部分でも徐々に勘を取り戻すためにもトライしていってほしい所である。
最後にチームとしてまとまりを見せる必要があり、攻守においてサボる選手を作ってはいけない。現代のサッカーは全員で攻撃をし全員で守備をするのが強いチームであり、バルサならそれさえすれば簡単に負けない。約1週間しっかり練習をした選手が多いので、徐々に向上していく姿を見せてほしい。
バルセロナの注目選手
・MFブスケツ
ビルドアップ含め中盤のパス回しで現状1番重要な選手。中盤の底のスペースを埋める役割もあるが、周りと連携して幅広いゾーンでボールを受ければさらにトップクラスの選手になる。セントラルでもプレー可能になっているので、トライすれば時間は掛かるだろうが必ず出来る選手。今更だがバロンドール候補に入らなかったのが理解できないほどに価値の高い選手。
・FWネイマール
攻撃のスイッチを入れるのはメッシ不在の今この選手になる。この1週間でしっかり好調の状態を維持してるとは思うが、活躍してくれないとバルサが勝てる確率が大幅に下がってしまう。若くてある程度1人に任せるのは悪いが、責任感強いネイマールなら期待に応えてくれるに違いない。
ヘタフェの注目選手
・DFダミアン・スアレス(27歳/ウルグアイ/推定移籍金250万ユーロ)
右SBで南米のウルグアイ出身ということで結構荒い選手。ネイマールとの対峙が基本になり、少々のファールでも止めてきそうな気がする。ネイマールが活躍できるかは、この選手の出来具合いも大きく影響するだろう。
・MFペドロ・レオン(28歳/スペイン/推定移籍金700万ユーロ)
ヘタフェのキャプテンと君臨し、キックの精度がとても高い選手。プレースキックは要注意だが、右での攻撃の起点にも注意が必要である。経験も踏まえれば、ヘタフェの攻撃陣の中で一番危険な選手になる。
このヘタフェ戦は決して楽な試合にはならないだろうが、バルセロナが復活の兆候を見せる戦いをしっかり見せれば十分に勝てる相手である。勝ち点3が絶対に欲しい試合であり、冬に補強選手が入るまでの前半戦はなんとしてでも首位のチームに食らいついていきたい。