ジョルディ・アルバが後半戦の影のMVP!?
今年に入ってからのバルセロナのチーム状態は、底辺からどんどん上昇している。年明けのソシエダと、カンプノウでのよもやのマラガの敗戦以外は、全て勝利している。15勝2敗。
チームのまとまり、選手達の復調、チームの戦い方をパス型に捉われないなどの理由があるが、アルバのフル回転も大きな要因である。
今回は選手の復調とは違う、アルバの安定感についてのテーマです。
アルバにもはや隙はない!?
前半戦の大一番(クラシコ、チャンピオンズ最終節のパリ戦)では、フィジカルの強さと高さによってマテューにスタメンを奪われた時もあった。
しかし、今年に入ってからはその当たりの強さや高さで失点をしたシーンは見受けられない。試合数が限られているのでたまたまかもしれないが、ピンチのシーンもほとんどないので大きく改善された部分である。
シンプルに体のぶつかり合いや、高さ勝負をしたらアルバはプロサッカー選手の中でも真ん中より下ぐらいだろう。それをカバーしているのがマークの激しさとポジショニングである。
足の速いアルバは、元々自分の裏を取られる機会は少ない。スピード負けをしているアルバの姿はほとんど見ない。このスピードがアルバの大きな特徴の一つでもある。
このスピードを活かしたディフェンスこそが、アルバの守備をここ最近さらに安定させている。スピードがある分、相手とのマークの距離があらかじめ近い位置に取れ、相手によりプレッシャーがかけられる。もちろん相手に寄せるのにもスピードは活きている。
少し遠い位置にいても足の速いアルバは、センターバックのカバーリングも出来るサイドバックである。CBの左に入ることが多いマスチェラーノとマテューは、前へプレッシャーをかけることが特徴でもあるので、相手のFWの選手にプレスをかける為にディフェンスラインから単独で高い位置に出ることが多い。
今年に入ってからはそのカバーリングがとてもチームの守備を助けている。22節のビルバオ戦ではその空いたスペースを使われて2失点してしまったが、それ以降はしっかり改善されている。このカバーリングがあるから、CBも前に躊躇なくプレスに行ける要因にもなっている。
また、逆サイドからのクロスに対しての守備も心配な部分はほとんどない。マークをしっかり付き、競り負ける時は体をぶつけて相手に簡単にプレーさせず、先に相手に体をぶつけることによってフィジカルの弱さを全く感じさせない。
最近のアルバは、心配点がほとんどないレベルまでプレーが安定してきている。攻撃でも相変わらずの攻撃参加や、ボールのさばきも問題ない。相手が中盤の真ん中を固めるほど、サイドバックのアルバのボールの動かし方も重要になるが、不満になる判断のプレーもほとんどない。
ディフェンスラインではピケやアウベスの復調もあり、大きく取りあげられることはないアルバだが、その存在は代えの効かない欠かせない選手のレベルと威圧感までに達している。