ペップバイエルンから見るシステムの流動性(チェンジ)がトレンド

バルセロナのシステム(フォーメーション)と言えば、誰もが4-3-3を思い出す。しかし一昔前に戻れば、クライフバルサの時は3-4-3だったりと、長い歴史を見れば様々なシステムが存在する。現に今シーズンのバルセロナもチャンピオンズの最終節のパリ戦で3-4-3の変則的なシステムを起用したこともあった。

しかし、近年では対戦相手チームの分析も詳しくされるようになったこともあり、1つのチームがいくつものシステムで戦うことが当たり前になってきている。対戦相手のストロングポイントやシステムによって、自分のチームのシステムを変更するのが主流である。

バルセロナの一つの時代を作ったペップ・グアルディオラが率いるバイエルン・ミュンヘンを例に、最近のシステム流動性について考えたい。このチームは試合中にいくつものシステムを使いこなすチームであり、現在のサッカー界でもトップクラスのシステムのチェンジを採用しているチームである。

試合前のシステム通りには進まない!?

どんな試合前でもシステムに配置された選手達のシステムを紹介してくれる。そのシステムはチームによって様々で4-4-2もあれば、4-3-3などたくさんある。

しかし、いざ試合が始まってシステムを見たら明らかにそれとは違うということが最近は少なくない。バルセロナの対戦相手のチームでもよくあることで、バルセロナ対策として守備を重視したシステムや、中央を固めてくるシステムなど様々である。

しかし、それは試合の前にある程度作戦を建てたシステムである。試合中に細かい修正はあるものの、システムを試合中に変更するチームは少ない。攻撃に出る時や、守備的になる為のシステム変更は試合中になされるだろうが、試合を支配するために行われるシステム変更はほとんどない。

それを行っているのが上記のペップバイエルンである。このチームは試合中に、4-3-3から4-4-2、4-4-2から3-5-2などシステム変更をする。攻守のバランスでそう見えるだけかもしれないが、そのようなチームは数少ない。

あるジャーナリストが「バイエルンのシステムを書くのをやめた」と言わせるほどシステムチェンジが行われる。それだけ近年のサッカーというのはディテール勝負になっており、1秒1分で変わる状況に対応出来なければ試合に勝つのは困難ということである。

バルセロナはこのままでいいのか!?

上記でもあるように近年のバルセロナのシステムは4-3-3である。しかし、そろそろ変革期に来ているのかもしれない。一つのシステムで勝ち続けれる時代なのではないかもしれない。

ライバルのレアルも4-4-2と4-3-3を使い分けている。アトレチコも4-4-2や4-5-1を使い分け、対戦相手によってはシステムの変更をしている。

そんな中バルセロナは4-3-3の一つしかない。3-4-3も可能かもしれないが、不安な部分は多々ある。しかし、4-4-2や3-5-2というシステムは頭の片隅にもないに違いない。

新しいシステムではなくても、新しい戦い方を見つけ出さないと勝てない時期なのだろう。この時代は誰のせいでもないが、現在の監督がルイス・エンリケなので解決策を望みたい。

この戦い方が定まっていない感じが、バルサファンの心のどこかに不安を持ち続ける理由なのだろう。今シーズン以内にこの問題を解決する少しの光でも提示しなければ、来シーズンの監督は・・・。

そんな事は考えたくないのでルイス・エンリケを信頼するしかない。選手達もルイス・エンリケを信じてついて行ってほしいと願う。

 
 

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