これまでのラキティッチの評価は「普通」!
今シーズンのこれまでのバルサは良い時期と悪い時期があり、最近では調子が上がってきた感じがある。また、それは選手個人の活躍にも言え、期待以上に活躍している選手もいれば期待外れで活躍が出来ていない選手もいる。
その中で、そのどちらでもない陰に隠れているような選手が存在する。それはラキティッチである。昨季はバルサの3冠獲得に大きく貢献し、今季は連携面での心配が少ない分、バルサファンから昨季より期待されてシーズンに入っていたはずだ。
今回は「ラキティッチにもっと高い位置で攻撃させよ!」というテーマです。
■ 目次
バランサーだがプレー位置が低すぎる
現在のラキティッチの起用されるポジションは昨季と変わらない中盤のセントラルである。通常ならメッシをサポートする役割が大きく、メッシを活かすポジショニングが重要になる。
また、その中でバルサの攻撃的な右SBであるアウベスやセルジ・ロベルトにも攻撃のスペースを与えながら、自分も空いたスペースに飛び出す役割を担っている。バランスを取りながらも攻撃で危険な選手になって欲しいというのがファンの希望である。
しかし、現在はほぼ高い位置でプレー出来ていない。ラキティッチの上手い飛び出しと言えるプレーは今季はほとんどない。それは数字にも表れている。
今季はこれまでCL第3節のBATE戦での2ゴールしか得点を奪えておらず、アシストも少ない。確かどこかの情報ではラキティッチのシュート数は今季凄い減っており、それだけでも高い位置でプレーしていない証拠となる。
アタッキングエリアで仕事が出来る貴重な選手
ラキティッチ自身は昨季にバルセロナに入って、もしかしたら予想以上のバルサの選手達の上手さに驚いたのかもしれない。それを受けてなのかは分からないが、ラキティッチはここ近年の中盤のセントラルの選手と役割が違った仕事をしている。
バルサの中盤にフィジカル、守備、激しさ、運動量などを大きくもたらし、昨季は南米トリデンテを活かすのに必要不可欠な存在であった。
しかし、その中でもラキティッチは自身の持ち味でもある攻撃センスの良さを見せ続けていた。CLでは決勝トーナメントのシティ戦やユベントス戦でのゴールはとても重要なゴールとして記憶されている。
ラキティッチは高い位置でプレーすれば正確なキックによるアシスト、ミドルシュート、ワンツー、飛び出しなどゴールに多く絡め選手である。セビージャ時代から高い攻撃センスでチームの攻撃の舵を握っており、それはバルセロナでも通用するところがある。
恐らくメッシが怪我で離脱した時にラキティッチを4-2-3-1のトップ下で起用するのも、1つの手ではないかと考えたバルサファンは多くいたはずである。
高い位置でプレー出来なかった理由は2つ
1つ目に、最近までのバルセロナが全体的にラインを下げられていたことで前線までの距離が遠く、速攻気味の攻撃に参加できないことである。自陣でのプレーやハーフラインより下がった位置の所でプレー(守備)をしていた為、前線まで攻撃に行くことが出来なかった可能性は高い。CL第3節のバルサがボールを支配(ハーフコートマッチ)したBATE戦では高い位置でプレーする機会が多くあり、2ゴールを決めた。
2つ目に、コンディションが落ちていることが考えられる。ブスケツの出場時間の長さは問題に挙げられていたが、リーグ戦ではこれまでの10試合でブスケツ836分、ラキティッチ808分の出場を記録してほとんど差がない。カップ戦などで少し休みを得ていても、考えてみればラキティッチはバルセロナの中盤のセントラルの怪我人多発で、ほとんどの試合に出場したことで疲れが溜まっている可能性は高い。これから少し休みをあげたい選手の1人である。
ここ数試合見せているバルセロナのポゼッションサッカー(ハーフコートマッチ)が出来れば、ラキティッチの高い位置でのプレーも増えてくるに違いない。チームのバランスもあるが、ラキティッチは攻撃に厚みをもたらせる為にもゴール前に顔を出してほしい選手である。