シャビ・エルナンデス バルサ人生を歴史で振り返る③

今回は前回に引き続いて、「シャビがバルサのトップチームデビューをしてから、バルサの歴史と共に振り返る③」というテーマです。以前の記事は下の関連記事にあります。

グアルディオラに率いられ、黄金時代の中心選手

09/10シーズンでもティキ・タカの中心選手として大活躍。チームは2009年に獲得できる6つのタイトルを全て獲得。勝者のチームとなったペップバルサは、ここからサッカー界の中心となる。シャビやイニエスタの実力も正当に評価され、試合を作る一番の選手はシャビが当たり前になった。

10/11シーズンでもバルサはその強さを改めて世界に認識させる。2010年のバロンドール候補にメッシ、シャビ、イニエスタが最後の3人に残り、バルサのカンテラの育成も共に成功した証となった。サッカーだけではなく、育成の部分でもバルセロナはトップのチームであることを世界にアピールした。このシーズンでもリーガとCLに優勝し、CLのカップを掲げるアビダルの姿がバルセロナの選手達の素晴らしさを表した形でもあった。

11/12シーズンは結果的にペップの最終の年となり、バルサのティキ・タカのサッカーの終焉の幕開けとも言える。シャビ自身はシーズンを通して14ゴールを上げ、最も得点を奪ったシーズンとなった。得点力という意味でも成長が止まらないシャビであった。チームは主要タイトルは国王杯の獲得だけとなったが、チームの最後の頑張りに文句を言えるバルサファンはほとんどいないほど満足のいくシーズンであった。この頃には、シャビはティキ・タカのご意見番のような存在になった。

ティキ・タカの亡霊に悩まされる

ここから2シーズンは結果的にバルサファンは苦しめられる。12/13シーズンはペップの後任に、アシスタントコーチのティト・ビラノバが監督に就任し、同じサッカーが続けられると疑っていなかった。しかし対戦相手のバルサ対策と、ティトの病によってチームは対策と練習が満足できるレベルまで持っていけなかった。シーズン終盤には復帰したティトだったが、調子の落ちたチームを激変させることは出来なかった。それでもリーガは獲得したが、CLではバイエルンにトータルスコアで0対7の大敗を喰らったのは、バルサファンには大きなショックを与えた。

13/14シーズンはティトも完全に復帰して巻き返しと思われたが、シーズン開幕前に病の再発が見られ、電撃辞任という形でバルサは監督がいなくなってしまう。急遽就任したのはタタ・マルティーノであり、ヨーロッパではそこまで名が知られておらずバルサファンの不安は募った。ビエルサイズムを受けているマルティーノは、多くの練習でコンディション調整をする監督であった。基本的に休みはほとんどなくし練習したいマルティーノと、休みを間に入れたい選手との対立、ティトのもと在籍していたコーチ陣とマルティーノが連れてきたコーチ陣との対立などもあり、チームが1つにまとまることはなかった。後半戦になるにつれてそれは顕著に表れ、運動量と激しさの無いバルサは必然的に無冠というシーズンを送ってしまう。ティキ・タカも対戦相手からチャンスを作るのに苦労し出し、それに伴いシャビのパフォーマンスも悪く見えてしまうことが多くなった

エンリケバルサの南米トリデンテを中心とした逆襲

今季の14/15シーズンは兄貴でもあるルイス・エンリケが、監督としてバルセロナに戻ってきた。ライカールト時代振りの低迷であり、チームの調子も良くはなかった。ルイス・エンリケはシーズン初めこそティキ・タカ寄りのサッカーをしようとするが、スアレスの公式戦バルサデビューとなったクラシコで完敗をしてから、南米トリデンテ中心のサッカーを模索し続けた。それに伴いシャビはラキティッチに完全にポジションを譲る形になった。ポジションの配置、バランス、カウンターで安定するプレーが実践できるようになった今年からは、エンリケバルサの逆襲が始まった。連戦連勝で勝ちまくり、現在はリーグ優勝を決め、CLと国王杯で決勝を残すだけとなっている。3冠の獲得の可能性が十分考えられる状況まで、チーム状況は好転している。今シーズンのシャビは絶対的な存在ではなくても、必要な存在であり多くの試合に出場こそしているものの、出場時間は激減している。そのことも移籍を考慮した一つの要因と考えられる。

 

世代交代はいつか訪れるもので、昨シーズンで現役引退を決めたプジョルなど、多くの選手がバルサからの退団を決断している。選ぶ道はそれぞれ違うが、選んだ道で幸運を祈るのみである( ̄▽ ̄)。

そして会見でも言っていたように、いつかバルサに帰ってきてほしい。いつになるか分からないが、コーチや監督としてのシャビの帰還を待ちに待っている(*´▽`*)。カタールでも頑張れシャビ<(`^´)>

 
 

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