14/15シーズン評価⑦ シャビ・エルナンデス
今回は「14/15シーズンの選手評価、シャビ編」についてのテーマです。シーズン前の期待、その達成感と実績、来シーズンへの期待という3つのテーマで考えていきます。
※点数はシーズンを通した評価の点数。10点満点で、6点を平均点とする。
■ 目次
シャビの復活と共にパスサッカーでバルサも復権
昨シーズンのバルサは無冠で終え、その後のブラジルW杯ではスペイン代表は惨敗。シャビは戦犯の1人と考えられ、バルサのパスサッカーとスペイン代表の時代は終わった考えられた。
それを覆す為にもシャビの復活が何よりも必要な事であった。シャビ自身の技術が大きく衰えたということはないが、激しさでは昔のようなプレーが出来ないでいた。また、守備面での貢献が求められた。ルイス・エンリケ監督の就任で、激しさやチームの変化を先頭に立って引っ張って行ってくれるとも考えられた。
年齢を重ねたことによりフィジカル面での衰えは感じられるが、試合に出れば試合をコントロールできる選手なのは間違いない。その為に、試合数と出場時間は限定しながらシーズンを戦うことが予想された。基本的にはスタメンで、大事な試合では重要な役割を担う選手だと考えられていた。
ラキティッチにポジションを奪われるが途中交代で必要な存在に、6.5点
今シーズンのバルサの一番の大きな補強という点でラキティッチが挙げられる。正直ここまでやる選手だとは多くの人が予想出来なかっただろう。そのせいでシャビはスタメンを外れる機会が多くなっていた。試合に出続けていないせいか、シャビ自身のコンディションも良くはなかった。
ローテーションを採用するルイス・エンリケは中盤をイニエスタ中心に構成し、その相方としてラキティッチとシャビのどちらが良いかを決めかねていた。スアレスの復帰と前半戦のクラシコの敗戦が同時に訪れた試合の完敗後に、ルイス・エンリケはバルサの戦い方の変更を決断した。
イニエスタの負傷もありそこから1か月は多くの試合に出場したシャビだったが、その間のバルサの戦い方はスアレスが加わったこともありバランスを取るのに苦労した。シャビ自身は連続で試合に出たこともあり、コンディションがどんどん上がって良い頃のシャビが戻ってきていた。
しかし、イニエスタ復帰後はルイス・エンリケ監督はそこからラキティッチを重宝して起用した。そのせいで大事な試合では途中出場での起用が多くなり、ラキティッチとイニエスタを休ませるときでしかスタメンでの出場は出来なかった。
それでも何試合もシャビ此処にありという実力を見せた。シャビが入ることで試合が落ち着き、ボールの支配率を高めれることが出来た。また、攻撃のギアを上げることにも何度も成功した。シーズン終盤にはシャビは途中投入での役割が主になっていた。
シーズンを通してみればリーグ戦では31試合で1900分の出場と、中盤の選手ではブスケッツとラキティッチに次いで3番目の出場を記録した。大事な試合でこそスタメンでの出場はなかったが、途中出場でチームの3冠獲得に大きく貢献したシャビであった。
カタールのアル・サッドでの活躍と指導者修行
来季はすでにバルセロナを離れることは確定している。カタールのアル・サッドに加入することが正式に決まっており、入団発表も行われている。
そこでは選手としてだけではなく、指導者としてのトレーニングも出来るらしい。指導者としてのシャビも歩むことになる。活躍はもちろん期待しているが、他国でのプレーで新しい刺激が受けられるだろう。
それで指導者としての幅が広がってくれれば嬉しい。そして、いつかバルサのコーチや監督でバルサに帰還することを願いたい。シャビ自身も帰還することを望んでおり、バルサがこれからピンチになった時に、新監督候補にシャビという名が出ることは10年も経たずして訪れるかもしれない。