15/16リーガ第8節 10/17 バルセロナVSラージョ 試合評価
■ 目次
試合支配率
※赤色はバルセロナ、黒色はラージョ、白色は互角
・バルセロナ20分、ラージョ15分、互角55分
全体的には完全に勝負が決まるまでの75分の間でバルサ寄りのペース。特に前半はほぼバルサペースであり、後半はラージョペースで試合は進んでいった。勝負が決まった残り15分間はバルサの足が止まったこともありラージョペースになった。
試合での問題点
チームとしての戦いだけなら50点ぐらいの試合であった。特にラージョ相手に真っ向勝負で戦ったが、上回ったのは選手の個の力でしかなかった。チームとしての戦いなら負けてる感があり、ルイス・エンリケの喝と選手達のさらなる闘う意欲が必要なのは間違いない。
前線の孤立感はさらに増していた。前線の選手との距離感が遠く、前線の選手が3タッチぐらいしないとフォローが来ない状況であった。戦術より変に攻守の役割を大きく後ろの7人と前の3人で分けられている感があり、それによってチームとしてバラバラ感が強くなっている。強いクラブ相手ならこのままでは負けてしまう可能性が高い戦い方になってきている。チームとして戦う昨季を思い出してほしい。
パス回しをすぐに諦めたカウンター中心の戦い方に変更するのが早すぎる。ラージョの守備が甘い部分はあったものの、パス回しで試合の主導権を握るのを諦め、その試合をただ勝つことしか頭にない。バルサの場合はボールを支配し試合の主導権を握るのが最も勝利に近づく道であり、それ以外はある程度の失点を覚悟した打ち合いに近い試合になってしまう。これを続けていけば安定した勝利は得られないだろう。
試合での良好点
チームとしては良い部分は少なかったが、選手個人個人を見ればポジティブな要素は多かった試合であった。ネイマールの爆発とPKの改善、セルジ・ロベルトがセントラルでも活躍していたことなど、代表から帰ってきた選手が多い中ある程度合格のラインで戦えていた部分はポジティブであった。
ちょっと目についた選手
・バルセロナ
FWネイマール
代表ウイーク前から何度も切れ味あるドリブルを見せていたが、このラージョ戦ではさらにキレが増していたドリブルを披露した。代表ウイーク中にしっかりバルセロナで練習をしていたと推測でき、メッシ不在時の気負いもこの試合では良い方向に進んだ。これからも頼りになりそうである。
・ラージョ
MFラス・バングラ
圧倒的なスピードでバルサの守備陣を苦しめた。特に右に位置した時の縦への突破は脅威そのものであり、バルサでスピードがトップレベルのアルバを何度も振り切っていた。バルサの守備の対応にも問題があったが、1対1での強さは相当な力があると証明した。
最後に一言
最終的なスコアは5対2と大量得点での勝利となったが、楽観できる試合内容ではなかった。バルサらしいパス回しよりもカウンターや個人技での攻撃パターンが多すぎて、試合の主導権を完全に握れた時間もほとんどなかった。これから先にこの試合を振り返ると、チームがなだらかに下降しているような試合になるかもしれない。まだまだ危機的な状況ではないが、片足がもうすでに入ったチーム状態な気はする。
メッシとイニエスタを欠いた今、チームは試合を作れる選手がいませんね。
ブスケツも守備で暴走するなど試合を任せられる状況にありません(もともとメンタルは強くない選手ですが)。
守備陣形をもう少しコンパクトにしてショートカウンター主体で負傷者の復帰まで凌ぐしかないんじゃないでしょうか。