15/16リーガ第１４節　12/5　バレンシアＶＳバルセロナ　試合評価

試合支配率

※赤色はバルセロナ、黒色はバレンシア、白色は互角

・バルセロナ２０分、バレンシア０分、互角７０分

前半は中盤辺りからバルサの時間帯が多かった。それ以外はどちらが試合の主導権を握っているかは、見ている側のチームで違うように感じた。バルサから見たらバレンシア相手にある程度のチャンスを作りピンチを少なくすれば満足であり、バレンシアから見たらしっかり守りながら数少ないチャンスを決めきるのが狙いであり、それが試合終盤に諦めなかったことで実が結んだ。主にほぼイーブンの試合展開が長く続いたように感じる。特に後半は。

試合での問題点

１対１で優位性を示していたネイマールをもっとシンプルに使うべきだった。特にリードしてからの後半はネイマールのボールタッチが少なくなり、中盤やメッシを見ながらのパス回しをする時間が増えていた。この試合ではどう見てもメッシよりネイマールの方がチャンスを作れそうだったし、もっとネイマールにパスを回すようにして良かった。アルバの飛び出しにもバレンシアはマークが完全に付けていなかったので、左中心の攻撃回数を増やした方が良く見えた。

少し最近の試合の中では得点への意識が低かった試合のように感じた。先制点を奪うまでも全く焦りがないように感じ、それが自分達からの絶対的な自信からくるなら少し危険である。先制点を奪った後はパス回しに徹するのは悪くないのだが、後方からの飛び出しが少なく前線の３枚＋１枚ぐらいの攻撃が多く、追加点を奪うのか慎重に試合を進めるのか、チーム全員の意識が前線と後方で違っていたように見えた。ルイス・エンリケが珍しく交代枠を一切使わないなど、マテューやセルジ・ロベルトがいないことにより途中交代で、明確なメッセージを選手たちに伝えきれなかった。

試合での良好点

悪い所も書いたし同点だったことがこの試合では痛かったのだが、試合全般には合格ラインを余裕で超える試合を演じていた。選手達の戦う姿勢や団結力、プレスや攻守の切り替え、パス回しなどは良いレベルだったし、心配点はほとんどない試合を演じれた。最後の失点がなければ、バルサ側はある程度完璧に近い試合運びにも見えた。最後の失点だけが本当に悔やまれる。

この試合では裏の飛び出しが少なめだったが、パスを貰う動き出しはとても機敏で良かった。全員がパス&ムーブでポジションの修正をしており、バレンシアのプレスをすり抜けてパス回しが出来ていた。悪いボールロストは少なく、多少の許される範囲のミスしかないパス回しだった。自陣のゴール前での変なボールキープだけはクリアするのに完全に修正してくれれば。

ちょっと目についた選手

・バルセロナ

ＭＦブスケツ

２度ぐらい悪いボールロストがあったが、それ以外はほぼ完璧に近いパス回しが出来ていた。とてもスムーズで鏡を様々な角度で置いているように正確にパスをはたけ、とても重要な仕事をしっかりこなした。守備でもプレスや抜け出してきそうなところを止めたりと、バルサで最も代えの効かない選手と言って間違いないだろう。

ＦＷスアレス

リーグ戦７試合連続のゴールらしく、どんな試合でも得点が期待できるバルサのＣＦになった。ポストプレーやパスなど全ての能力が高く、コンディションでもバルサに来てから不調を感じた試合は少ない。不調とかない化け物の選手なのか、代表選で休んでいたせいなのかは来年になってから完全に判明しそう。今考えたら高額な移籍金も安かったように感じる。

・バレンシア

ＭＦバルボーサ、エンソ・ペレス

バレンシアの両セントラルの選手だったが、予想以上に足が止まらなかった。サポーターの大歓声もあり、ラキティッチやイニエスタに良い攻撃をあまりさせなかった。バルボーサはまだ若いこともあり、これから成長すれば面白い選手の１人かもしれない。

最後に一言

年内のリーグ戦を全勝で終えてレアルとの勝ち点差６を維持したかったが、この引き分けで４差に縮んでしまった。しかし、試合内容は良かったので悲観的になる必要は全くない。この試合はバレンシアの選手達の頑張りが本当に素晴らしかったので、それが引き分けになった要因だった。次のＣＬのレヴァークーゼン戦は首位通過が決まっているので置いといて、それ以外は年内は全勝できるだけの力とコンディションがあると言い切ってよいほど現在のバルサの調子は良い。