15/16CL第2節 9/29 バルセロナVSレヴァークーゼン 試合結果
■ 目次
試合結果
バルセロナ2VSレヴァークーゼン1
得点者
22分パパドプーロス(レ)
80分セルジ・ロベルト
82分スアレス(ムニル)
選手
バルセロナ 監督ルイス・エンリケ
スタメン 4-1-2-3
GKシュテーゲン
DFアウベス、ピケ、マスチェラーノ、マテュー
MFブスケッツ、ラキティッチ、イニエスタ(C)
FWサンドロ、スアレス、ネイマール
リザーブメンバー
マシップ、バルトラ、ドウグラス、アルバ、セルジ・ロベルト、グンバウ、ムニル
選手交代
60分イニエスタ→アルバ、63分サンドロ→ムニル、72分ラキティッチ→セルジ・ロベルト
欠場者
ブラボとベルマーレンとアドリアーノとラフィーニャとメッシ(怪我)、ビダルとアルダ(制裁)
レヴァークーゼン 監督ロジャー・シュミット
4-4-2
GKレノ
DFドナーティ、ター、パパドプーロス、ウェンデル
MFカンプル、ベンダー(C)、クラマー、チャルハノール
FWチチャリート、ベララビ
クレシッチ、ヒルベルト、ボエニシュ、ラマーリョ、ブランド、メーメディ、キースリンク
54分チチャリート→キースリンク、66分ベララビ→ブランド、75分ドナーティ→ヒルベルト
試合詳細
バルセロナのスタメンはアルバがスタメン復帰できずにマテューが左SBを務めた。右SBもセルジ・ロベルトではなくアウベスで、前線にはムニルではなくサンドロを起用。試合前に話していたシステム変更は見られない、いつもの4-1-2-3の布陣で試合をスタートさせた。
前半、プレスと囲い込みで縦パス通らず厳しい試合展開に
試合序盤はお互いに激しいプレスでの試合展開となった。レヴァークーゼンも前から前からプレスをかけ、バルサも奪われたら素早い攻守の切り替えでボールを奪い返したりと、中盤の位置での激しい攻防が見られた試合であった。
開始1分でレヴァークーゼンがチャンスを掴んだ。ベララビの右からのドリブルでクロスを上げられ、中でチチャリートが合わせるがシュテーゲンが反応して弾いた。
次は連続でバルサ。5分に、ネイマールの左からのクロスをラキティッチがヘッドするが、レヴァークーゼンGKレノにキャッチされた。9分にも、スアレスのパスを受けたサンドロが左足でシュートするが、レノの伸ばした右手に弾かれた。
ここまでの10分、バルセロナの選手達の気合いや戦う姿勢は良い感じであり、これなら対等以上に戦えるという手ごたえはあった。しかしここから、前半は多くの時間レヴァークーゼンの狙い通りの試合展開で進んでいく。
レヴァークーゼンは10分ごろから前からの積極的なプレスを止め、バルサのCBにボールを持たれても良い待ち構えたような守備組織を構築してきた。高い最終ラインで、ハーフラインをちょうど真ん中に挟んで、縦のピッチの3分の1のエリアでプレスをかけてきた。2トップがブスケツのパスコースを防ぎCBに軽くプレスをかけパスを出させ、サイドや中盤でボールを受けたバルサの選手に素早くチェックにいき、2タッチする頃には周りの選手が囲い込みをする守備を実践してきた。中盤から前がプレスをしっかりかけていることでバルサの前線へのパスにもDF陣が積極的にインターセプトを狙え、あたかもプレスの練習中のようにボールを何度も高い位置でボールを奪い返すことにレヴァークーゼンは成功した。
時間と共にバルサは後ろの2人でボールは持てるが、そこからの縦へのパスが通らない試合展開になっていく。自ずとレヴァークーゼンの速攻を受ける回数が増え、ただただ耐える時間帯になっていた。
18分と19分に、カンプルにシュートシーンが立て続けにあったりと、枠外のシュートとピケのシュートブロックで失点は免れたが、悪い流れのまま試合は進んでいき失点してしまう。
22分に、チャルハノールのCKはゴールを守るシュテーゲンに向かって飛んだ。そのボールにシュテーゲンの前でパパドプーロスが頭で触り、ボールはゴールの中へ。マテューのマークが緩かったのか、シュテーゲンの前への飛び出しの1歩目が遅かったのかのどちらかが原因であるように思えたが、失点後にシュテーゲンがニアサイドで守っていたスアレスに文句を言っていることにチームの流れが良くないことは表れていた。
その後もレヴァークーゼンの攻撃にシュートまでは打たれないものの、ボールロストからの速攻で危ないシーンは続いた。
36分にもレヴァークーゼンのチャンス、ベララビの個人技からシュートするが、近距離のシュートにもかかわらずシュテーゲンが反応して右手のパンチングで弾いた。
「もっと速く、もっとボールタッチを少なくパスを」というバルサファンの思いは、前半終盤に少しずつ見られた。時より素早い展開でサイドチェンジをすることにも成功し、CBのドリブルからなどでも縦パスが少し通るようになり、バルサは前半最大のチャンスを掴む。
38分に、ネイマールが上手いターンからシュート。これがレヴァークーゼンのDFの足に当たりボールはポストを叩いた。こぼれたボールをサンドロが押し込もうとするが、ゴールにカバーに入ったDFのスライディングにシュートブロックされた。
前半は初めと終わりの10分間だけは対等に戦えたが、その間はほぼレヴァークーゼンペースで試合は進んだ。スアレスにはCB2枚でチャレンジとカバーをされ、ネイマールが左や中盤でボールを受けても2,3人に囲まれて得意のドリブルは出来なかった。ほとんどもう打つ手なしのようにも見える試合展開に、後半はルイス・エンリケのマジックに期待するしかないようにも見える前半だった。
後半、選手の勝ちたい気持ちと頑張り、ルイス・エンリケの采配的中で逆転勝利
後半に入っても決してバルサペースで試合は進んでいかない。しかし、前半の中盤の時のようにやられている感ではなく互角気味に近い試合であった。後半序盤に、レヴァークーゼンは絶好の追加点のチャンスを掴んだ。
49分に、マテューがボールを奪われベララビが右から中央へクロス。中央でフリーで待っていたチチャリートがゴール前でシュートするが、吹かしてしまい追加点を得られなかった。
後半からビルドアップ時にバルサは、少しポジショニングを意図的に変更していた。アンカーのブスケツが頻繁にバックラインに入り後ろは3枚でレヴァークーゼンの2トップに対して数的有利を作り、ネイマールがDFと中盤の間の中央で待ち構えて、中盤ではバルサのSB含め5対4の状況を作ることを意識していた。特に、ネイマールが相手からしたら中途半端な位置にいることで、レヴァークーゼンの中盤のギャップを通す縦パスを通せるシーンは多くなっていた。
51分のサンドロのシュートや56分のネイマールのシュートなど、少しずつチャンスを作り出せ始めた矢先に、バルサを怪我人というアクシデントがまた襲う。
60分に、イニエスタが右太ももを抑えてピッチに倒れ込んだ。すぐさまイニエスタは自ら交代のサインをベンチに送り、あと少しで入る準備をしていたアルバとの途中交代を余儀なくされた。ゲームキャプテンとして勝利の為に中盤で左に固執せず動き回っていたイニエスタの怪我だけに、神様なんて存在しないと思えてしまうほどであった。イニエスタの回復までの期間は約4~6週間らしい。
アルバが左SBに入った事でマテューがCBにずれた。マスチェラーノがアンカーに入り、ブスケツがセントラルにポジションを上げた。その直後にはサンドロからムニルに交代など、使える選手の中でルイス・エンリケは攻めていくぞというメッセージを選手達に送った。
後半中盤ぐらいからバルサの選手達の頑張りが目立つ試合展開となっていた。勝利の為に懸命に走り、試合内容で決して相手を上回ったり良い内容ではないにしても、勝利の為に頑張るプレーは心を打たれるものがあった。
その後はスアレスの振り向きざまのボレーやピケのヘッドなどゴールに近づきはするが、決してゴールを割れないでいた。最後の交代枠として72分に、ルイス・エンリケはラキティッチをセルジ・ロベルトに代えた。ラキティッチを残してマスチェラーノやブスケツでも良い気はしたが、このセルジ・ロベルト投入がピタリと当たる。
76分に、アウベスのクロスをセルジ・ロベルトが頭でそらしてファーサイドで待ち構えていたネイマールが左足でシュートするが、ミートせずシュートは残念なシュートに。しかし、セルジ・ロベルトがこの段階でラッキーボーイに一瞬見えた瞬間であったかもしれない。その直後にバルサは同点ゴールを決める。
80分に、レヴァークーゼンに奪われたボールをブスケツがカットして左へ展開。アルバの折り返しにムニルが左足で合わせるがレノに弾かれた。そのこぼれ球をゴール前に上がっていたセルジ・ロベルトがゴールに押し込んでバルサが同点に。これで1対1。
これでカンプノウに来ていたバルサファンも一気にこの試合最高のボルテージMAXの応援に。イケイケモードに入ったバルサは、一気に逆転ゴールを奪うことに成功した。
82分に、アウベスのパスを受けたムニルが右で2・3人相手にドリブルで粘って突破。シュートは無理と判断して中央で待つスアレスへパス、このパスをスアレスがダイレクトでゴールのニアサイドの上に強烈なシュートを叩きこんだ。困った時の個の力が発揮されたスアレスのゴラッソであり、バルサが2対1のリードを奪う。
レヴァークーゼンはその後必死に攻めるが、後半中盤から疲れが見え始めたこともあり攻撃に迫力は少なかった。バルサはファールを貰いながら時間を使い、最後の試合終了の笛を聞くことに成功した。
試合後のルイス・エンリケの「信念で勝った」という言葉にバルサファンは大いに納得出来、選手達の頑張りもプラスアルファされての逆転勝利となった試合だった。
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