CL決勝 6/6 バルセロナVSユベントス 試合評価

試合での問題点

もはや今シーズンは終了したので来季の課題だが、やはり中盤での守備の弱さを露呈。ユベントスのように中盤の攻撃力があるチームの場合、中盤のエアーポケットとなった所から何度も危ないシュートを打たれた。GK正面に飛んだり枠外に外れたりで助かったが、来季にさらに強くなる為への良い課題。

中盤だけの守備が問題ではなく、この試合では高い位置からのプレスがほとんど実践できなかった。やはり前から積極的にプレスをかけることがバルセロナの守備力を向上させると痛感させられた。暑さもあり疲れもたまるが、もう少し前から奪いに行く機会を増やしても良かった。

試合での良好点

何よりも勝利に勝る良い事はなかった。90分の内の25分間ほどはユベントスペースとなった時間帯も、耐え忍んだこのチームは勝利に値するチームだった。攻撃面が大きく言われるが、1失点に抑えた守備陣の功績も大きいシーズンと試合だった。

ユベントス相手でもメッシを起点に何度もチャンスを演出した。カウンターが半分ぐらいだったが、それでもユベントス以上にはチャンスを作ったように思える。内容でも全体を通せばバルセロナ寄りの試合内容だったので、満足のいく試合になった。

選手評価

()内は、1~5段階評価で3が普通、5で最高、★はマンオブザマッチ、3冠獲得で選手全員に評価が最高の5を付けました。

GKシュテーゲン(5)

若く経験のないGKというレッテルを完全に剥がした試合となった。落ち着いたセーブでユベントスのシュートを何度もセーブ。キャッチング、パンチング、反射神経でレベルの高いセーブを見せ、足元ではこれからのGKに必要な技術の高さを何度も見せた。

DFアウベス(5)

右サイドで何度も攻撃の起点になった。気持ちで負けることはなく、時にはハイボールでポグバに競り勝つシーンも。サッカー選手には技術だけでなくメンタルが必要だと言うことを証明。このレベルの高い攻撃力が来季ないと考えると心配になる。この後の去就の発表に注目が集まる。バルサはセビージャのアレイチュ・ビダルの獲得を決めたと言う報道もあるがどうなることやら。

DFピケ(5)

クロス時にやはり頼りになる旦那であった。ハイボール以外にもポジショニングでカバーできていた。攻撃参加も何度かし、今季のバルサのカウンターが強力なのを見せた。今シーズンのディフェンスラインのリーダーに復帰し、見事最後までその役割をこなした。

DFマスチェラーノ(5)

試合立ち上がりはピッチに足を取られていたが、スパイクも履き替え尻上がりにプレーが良くなった。テベスに大きな仕事をほとんどさせず、モラタにも苦労したが何とか抑えた。試合終盤には得意のインターセプトも見せ、ビルドアップでも問題なかった。

DFアルバ(5)

落ち着いたパス回しを見せ、攻撃ではセーブしながらバランスを取っていた。失点シーンだけでなく左サイドを何度かやられたが、それでもアルバの存在感は大きかった。守備より安定した攻撃力が良かった。

MFブスケッツ(5)

幅広い守備範囲を守っていた。もちろん1人では守れないのでユベントスに使われた部分があったが、それでも中央への危険なパスを許さなかった。ユベントスの決定機を限定した守備と、落ち着いたパス回しで中盤の底でチームを支えた。シャビの後継者として来期にはキャプテンの1人としてさらに期待したい。

MFラキティッチ(5)

貴重な先制ゴールだけでなく、守備では運動量でチームの守備を助けた。ゴール前でラキティッチの守備が何度も見られ、右の守備でも懸命に走り続けた。ボールを取られることもほとんどなく、攻撃面でも周りを活かした。

MFイニエスタ(5)

見事決勝MOMに選ばれた。4度目のチャンピオンズ優勝を、自身の高いレベルのプレーで実現した。守備では必死に守りセカンドボールをつなぎ、攻撃では圧倒的なキープ力でボールを落ち着かせた。時にはドリブルで切り込み、攻撃に変化もつけた。イニエスタ抜きではもっと苦労したかもしれないと感じさせられたパフォーマンスであった。

FWメッシー(5)★

ゴールこそないものの攻撃のスイッチ役として大活躍。ボールを持てば周りを使いながらキープし、ドリブルとパスと連携でユベントスのゴールに何度も迫った。バルサの2点目のゴールもメッシの個人技からで、敵から見たら悪魔の子のようなプレーを何度も披露した。

FWスアレス(5)

優勝を決める得点を奪い、前線の中央で何度も起点を作った。ファールを何度も受けながらもボールを受け、攻撃時に奥深さを持たしていた。今季のバルサの目玉補強に支払った金額を間違いでないと証明した。試合前にはエブラとも握手を交わし、バルサでより高みのある人間に成長した。

FWネイマール(5)

最後の最後にチャンスを決めた。左サイドからの良い攻撃は数少なかったが、それでもカウンター時に何度か良い攻撃を見せた。守備ではいつも以上に守備をしたわけではなかったが、リヒトシュタイナーを攻撃参加させなかったのが良かった。来季はもっと攻撃の起点としても期待。

MFシャビ(5)

ほとんどボールに触れる機会はなかったが、精力的にボールを追いかけた。ある意味若手だった頃のように必死にボールを追いかけたシャビが懐かしく感じた。ラストゲームとして勝利を終えれて何より。

DFマテュー(5)

守備の強化で投入され、時間は短かったもののピケと共に高さで貢献。3点目の起点のピケの競り勝ちも、後ろにマテューがいたからこそ積極的に前に行けたと勝手に解釈。

FWペドロ(5)

ボールこそほとんど触れなかったが、最後にピッチに立った意味は大きかった。契約延長もほぼ確定し、来季はさらなる活躍を期待。今季のように怪我人がほとんど出ない状況も続かないと思うので、来季はもっと大きな意味を持つ選手になるだろう。

最後のまとめ

3冠獲得という偉業と共に今シーズンを終えれた。今年に入ってからの好調を維持し続けた功績であり、選手達もそうだがコーチやメディカルスタッフも含めたバルセロナ関係者全員での偉業になった。

新加入選手であるラキティッチとスアレスの2ゴールで試合をリードし、途中退任したが陰に隠れてスビサレッタSDの手腕も輝いた。

新加入選手と既存選手がしっかりマッチし、選手全員のポテンシャルを活かしきったルイス・エンリケの手腕が一番素晴らしいまま今シーズンは幕を閉じる。これで来季も残留希望というクレの気持ちは完全に固まった。

 
 

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