リーガ第20節 1/24 エルチェVSバルセロナ 試合評価
■ 目次
試合での問題点
守備から攻撃に切り替わる時の1つ目のパスが、相手に取られるシーンが目立った。恐らく日頃出ていないメンバーや、少しの集中力の欠如からくるものだと思うが、判断が鈍い場面が多かった。攻撃に切り替わった時の動き出しのポジショニングの確認をするべきである。
中盤にシャビが入ると、チームの動き出しと後ろからの飛び出しが少なくなる。ボールをシャビに入れても、周りの選手がボールを取られないと安心するのか見てしまう傾向がある。また、メッシーが下がってくれば誰か代わりに飛び出ししてくれれば良いが、ラフィーニャもシャビもその役目が出来なかった。
試合での良好点
守備での挟み込みがこの試合も素晴らしかった。相手の前線に出たボールに対して、しっかりボールと人についていける分、相手の自由が奪われ、挟み込んだ時にボールを奪える確率が上がっている。また、攻撃から守備への素早い切り替えはチーム全体に浸透しており、バルサらしいプレスが実現できている。
セットプレーでのサインプレーや早いリスタートは、バルセロナのセットプレーでの得点力を高めている。しかも、サインプレーやリスタートが状況によって効果的に発揮できており、これからのバルサとの対戦チームの頭を悩ませる一つになるだろう。
選手評価
()内は、1~5段階評価で3が普通、5で最高、★はマンオブザマッチ
GKブラボ(4)
安定したポジショニングによる安定したセーブで、チームの無失点に貢献した。足元のプレーでは「そこまでつながなくてもいいのに」というほど余裕があった。
DFモントーヤ(4)
今日は守備でも安定しており、攻撃の飛び出しも効果的であった。ワンツーや逆サイドからのボールで抜け出した後のパスには問題があるが、それ以外はよくやってくれた。
DFピケ(4)
チームとしてパスが回らない中、貴重な先制点を奪うことに成功した。守ってもクロスやハイボール時には、ほとんどの場面でピケのヘッドのクリアが目立った。
DFバルトラ(2)
厳しめに評価したが、パスを不用意に取られたり目測を誤るシーンもあった。相手に数回チャンスシーンをプレゼントしてしまった。もっと集中してプレーしてほしかった。
DFアルバ(3)
ほとんど攻撃参加せず、飛び出しのシーンはほとんどなかった。相手のラインが高かったので、ネイマールが中に入った時にもっと飛び出しても良かった。つなぎ役や守備での挟み込みで、無難に試合を進めた感があった。
MFマスチェラーノ(4)
相手の攻撃を挟み込みと1対1で何回も止めた。対人での強さは半端ない。攻撃では中盤や前線の選手にもう少しボールを何回か入れれた感があった。
MFラフィーニャ(3)
何回かドリブルで状況を打開していたが、全体的にはもっとやれる感がある。メッシーやシャビへの遠慮が見られて、前回の対戦の時ほど積極性がなかった。
MFシャビ(3)
怪我明けもあり、動き出しや攻守の切り替えで物足りなさを感じた。パスをもらって時も、シンプルに裏にボールを狙っても良いシーンが何回かあった。コンディションを上げるには良かった。
FWペドロ(3)
ルイス・エンリケの指示なのか低い位置にいることが多かったが、もっと最終ラインで裏に飛び出してほしかった。ディフェンスとの駆け引きで勝てる選手なので、次からは飛び出しに期待したい。
FWメッシー(4)
今日は少しおとなしめだったが、それでも大きな違いを作り出した。ネイマールとの連携は今シーズンに入ってから何も心配ない。自分でもゴールを決め、気持ちよく試合を終えれた感がある。
FWネイマール(4)★
裏への飛び出しで、流れの中でチーム唯一とも言えるチャンスを作り出した。ドリブルもキレており、ゴールシーンでは圧倒的な落ち着きが感じられた。1月になってから調子が本当に良い。
DFアドリアーノ(3)
あまりボールに触れる機会は多くなかったが、チームとしてのバランスを取っており、試合に出たことで試合勘もどんどん上がっている。
MFブスケッツ(3)
途中から入ったがチームの勢いを持続させ、守備でも問題なかった。攻撃ではシンプルにパスを通し、周りの選手を活かした。
MFセルジ・ロベルト(3)
スピードにメリハリがあり、攻撃のアクセントとして活躍した。モントーヤとの連携はなかなかの阿吽呼吸である。ベンチに置いておくのがもったいない選手という印象を受ける。
最後のまとめ
試合の内容という部分では、出来は悪かった試合であった。しかし、選手の試合に対するモチベーションが決して低い試合ではなかった。
国王杯のアトレティコにサンドされた試合で、難しい試合になってもおかしくない中、一応大量得点という大差で勝利できたことは喜ばしいことだ。
次のアトレティコ戦には中3日あり、体を休めてしっかり備えてほしい。アトレティコのホームのビセンテ・カルデロンでの試合となるが、流れが切れない今なら、いい結果をおさめれそうな印象を受けるチーム状況のまま試合を終えれた。