17/18国王杯決勝 4/21 バルセロナ対セビージャ 試合結果・評価

時間帯別試合支配率

※赤色はバルセロナ、白色は互角、黒色はセビージャ

・バルセロナ30分、セビージャ0分、互角60分

 

セビージャは高い位置からプレスをかけ、バルサのパス回しを防ごうとしてきた。

しかしセビージャのプレスにはズレや遅れがあり、上手くかからない。

そのプレスのズレを上手くついて、バルサはシレッセンのロングパスから最後はスアレスが決めて先制。

これで楽になったバルサは、完全に落ち着いて戦うことができて有利な状況に。

前半の間にメッシ、スアレスがさらに加点し、前半だけで3対0。

スコアだけでなく試合の流れからして、これでほぼ勝敗は決した感があった前半となった。

 

セビージャは後半からもう一度気持ちを入れなおしてバルサに挑んだが、後半立ち上がりにイニエスタに決められて終戦。

ここからバルサの一方的な試合となり、余裕のある状況でのパス回しは速く正確性があり、試合を支配しながらさらなる追加点をバルサは狙いにいった。

そしてコウチーニョが追加点を決め、5対0で試合は終了。バルセロナが国王杯4連覇を成し遂げた。

 

 

試合での課題点

・“特にない”ほど攻守にわたって強かった

今日の課題点は特になし。しいて言えばセビージャの右のヘスス・ナバスにやられ過ぎだったので、アルバやイニエスタのポジショニングの修正くらいだったが、点差が離れていることもあり大きな問題にはならなかった。

 

 

試合での良好点

・充実した心身で高い集中力を保って戦えた

コウチーニョ以外はミッドウイークの試合のスタメンを外れ、少しは休めたこの試合でのリアクションは最高だった。体の疲れを凌駕する集中力の高さをみせ、足は動きっぱなしで強いバルセロナ。シーズン後半戦で最高の試合と言っていいほどの試合内容で、選手たちの姿勢は素晴らしかった。

 

・セビージャ対策が完全にはまった!?

リーガの2試合ではともに苦しめられたバルセロナ、今日も苦戦が予想されたが終わってみれば完勝。カウンターを警戒しての両SB残し、ビルドアップ強化のブスケツのCB間でのプレー、セビージャのパス回しを防ぐ激しいプレッシング、縦関係の2トップに対してのCBの対応がはっきりしていたこと。セビージャ対策をしていたのか分からないが、セビージャにほぼ何もさせずの完全勝利となった。

 

・ボールをもらう動きがありすぎるバルセロナ

久しぶりにバルセロナの選手たちに、オフザボールの動きがありすぎた試合。常に誰かが相手の裏を狙い、そのスペースに誰かが入り、前線の選手は下がってきたりと、ボールをもらう動きがあるだけでなく、チームで連動してできていた。バルサらしいパス回しも何度もあり、今日の試合は本当に文句なしの試合ぶりだった。

 

・攻撃の姿勢を崩さずセビージャを粉砕

今シーズンのバルサは保守的な姿勢は多く、ときに攻撃を忘れて試合に挑んだり、リードした後半をただ過ごすことがあった。しかし今日はラスト15分間を除き、常に得点を狙うという攻撃の姿勢を崩さずにプレーできていた。対戦相手がこんなバルサに出会ったことが可愛そうと思えるほどの感覚で、攻撃性があるバルサは見ていて楽しいし強い^^

 

 

監督選手評価・採点

※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMOMの選手。

監督エルネスト・バルベルデ(9)

バルベルデ監督はこの一発勝負の試合に、シュテーゲン以外のベストメンバーをそろえてきた。

試合は5対0で勝利し、試合内容も完璧に近い出来だった。

セビージャ対策なのかいつもと少し戦い方を変更したことも見事にはまり、10点満点に近い9点に。

バルセロナでの初タイトルがかかったこの一戦に、選手だけでなくバルベルデ監督もいつも以上に気持ちが入っておりそこも高評価。

 

GKシレッセン(8)

セービングでは1対1を止め、あとはキャッチングでセビージャのシュートをストップ。今日は足元のプレーで魅せ、先制点の起点となるロングフィードが素晴らしかった。余裕のない状況ながら、一番遠い選手をしっかり見た正確なフィード、パフォーマンスの高さは陰ながらシュテーゲンに並ぶほどだ。数少ない出場機会ながらパフォーマンスは決して落とさず、その頑張りは国王杯優勝で報われた。

 

DFセルジ・ロベルト(7)

守備では逆サイドからのクロス時にフリーの選手を作ったり、同サイドの対応で少し危ないシーンもあったが、攻撃ではスムーズなプレーをみせた。右サイドを中心にパス、ドリブル、フリーランニングで良いプレーをみせた。

 

DFピケ(7)

今日は最終ラインはあまり仕事がなかった。セビージャの苦し紛れのロングボールを処理することが大半で、ゴール前のクリアもあったが、ピケがドタバタするシーンは少なかった。ビルドアップでは右サイドにうまくパスを通したり、バックパスをしており、さすがピケというプレー。

 

DFウムティティ(7)

ピケ同様にほぼ仕事がなく、ロングボールを処理したりカバーリングするだけで仕事は終わった。今日はウムティティがバスケスのマークのために前に出ることがあったが、ピケと連携が取れていて問題は起きなかった。得点の惜しいシーンがあり、最近はウムティティがセットプレー時に絡む回数が多く、来期はいくつかの得点が期待できるかも^^

 

DFアルバ(8)

守備ではヘスス・ナバスに苦しめられたものの、攻撃では今日もアクセントとなった。チーム2点目のアシストをし、何度も裏へのランニングでセビージャの脅威となった。今日は位置が少し低くて攻撃参加は多くなかったが、効果的なプレーでチームの勝利に貢献していた。

 

MFコウチーニョ(9)82分OUT

右だから心配…、そんな心配はしなくていいという圧巻のパフォーマンスだった。ボールを受けては常にゴールを意識したプレーをしており、フリーランニングでも何度も見せ場があった。1ゴール1アシストを記録し、文句なしの主力選手の仲間入り。中盤で攻撃を何度も仕掛けており、頼れる存在だっつた。

 

MFラキティッチ(8)

中盤でセカンドボールを拾ったりプレッシングでボールを奪い返したりと、マイボールに何度もしていた。パス回しでもムリせずパスを通し、安定したパフォーマンス。バルサが中盤を支配したが、ラキティッチの存在は大きかった。

 

MFブスケツ(8)76分OUT

CB間でのプレー、1対1でのボール奪取と攻守にわたり存在感が光った。ラキティッチと一緒に中盤の中央を完全に締め、今日は中盤の守備が問題になることはほぼなかった。今日はより一層チームの黒子的な役割だったが、それを全うして良いパフォーマンスをみせた。

 

MFイニエスタ(10)★88分OUT

今日の文句なしのMOM。前半から中盤で圧倒的なキープ力、ドリブル突破でセビージャの守備を切り裂き、セビージャのプレッシングを狂わせたのもイニエスタの存在があったからかもしれない。見事なゴールを決め、あれは完全にバルサファンも騙されたに違いない^^。恐らくバルサのラストシーズンで、国王杯の最後の試合になるだろうが全盛期と変わらないプレーぶり。断トツで一番輝いてましたよ!イニエスタさん^^

 

FWメッシ(8)

試合序盤こそボールロストが目立ったが、それ以降はシンプルにプレーしながら攻撃を引っ張った。1ゴール2アシストを記録し結果も残した。今日はボールをもらう動きがいつもの倍以上あり、メッシもやる気に満ちた試合だった。

 

FWスアレス(9)

監督の指示か自己の判断か、今日はずっと左に位置取りをしていた。ポジションに不慣れなナバスとメルカド狙いなのか、これが完全にはまった。1対1でことごとく勝利して攻撃の起点となり、2ゴールも奪って文句なしの出来。決めてほしいところでしっかり決めて、ストライカーの役割を完璧にこなした。

 

MFパウリーニョ(7)76分IN

中盤でしっかりと守備をし、チャンスとみるとゴール前に入って攻撃参加。しっかり自分の仕事をこなし、チームの無失点の勝利に貢献した。

 

MFデンベレ(6)82分IN

何度かボールに触れたが、チームがペースダウンしていたこともあり見せ場はほぼなかった。守備ではいつも以上の集中力が感じられ、ここ2試合の自身のミスからの失点が効いたのかも。

 

MFデニス・スアレス(6)88分IN

出場時間が短いこともありボールタッチ回数は少なかったが、やる気は感じられてここから来期に向けてのアピールに期待。

 

 

試合結果

バルセロナ5対セビージャ0

得点者

14分スアレス(コウチーニョ)

31分メッシ(アルバ)

40分スアレス(メッシ)

52分イニエスタ(メッシ)

69分コウチーニョ

 

 

最後に一言

4連覇となる国王杯優勝を決め、まずは今シーズン1冠!

終わってみれば「イニエスタのための国王杯優勝」と思える決勝戦で、トロフィーを掲げたときはとても素晴らしい画だった。

優勝したときの感覚はやっぱり最高なもので、国内カップ戦といえど変わらないですね^^

リーガ優勝も来週には決まりそうで、今シーズンは主要タイトル3つのうち2つ獲得になりそうです。

まずはこの国王杯優勝を喜びましょう!!!

 
 

4 Responses to “17/18国王杯決勝 4/21 バルセロナ対セビージャ 試合結果・評価”

  1. てぃらみす より:

    バルセロナがすごい好きでいつもこの記事拝見させていただいております。

    少し前の記事を蒸し返すようで申し訳ないのですが、前のセビージャ戦をみてもバルセロナが攻撃で引かれても崩すサッカーを蘇らせるためにはバルベルデではダメだと思いますか?
    バルベルデもクライフの教えを受けた一人でもありますし、カンテラの選手を使う意志は来年もないのでしょうか、、

    • バケンジ より:

      「てぃらみす」さん、コメントありがとうございます。
      質問のほう回答させていただきました。ご確認ください。

      バルベルデ監督なら引かれた相手でも崩すサッカーはできると思いますよ。
      選手任せという部分はありますが、
      相手を押し込むことに成功さえすればバルサの選手なら得点は取れるはずです。

      カンテラ選手の起用はどうなんでしょうかね。
      補強次第だと考えていますが、現状では使う印象は受けません。

      またのコメントお待ちしております。
      これからもよろしくお願いします。

  2. プラッシー より:

    この試合のバルサは最高でしたね。
    いつもと違って高い位置からプレスをかけたことで、ボールロストを誘ったり、ボールを奪ってから効果的なショートカウンターができました。
    また、常に得点を狙うチームの姿勢は見ていて非常に面白かったです。
    やっぱりポゼッションを中心とした攻撃的なサッカーで相手を圧倒していくのがバルサらしくて1番いいと思います。

    イニエスタにとって最後の国王杯だからこの日だけモチベーションが高く素晴らしかったのか、それともローマでの失敗に反省して守備重視の戦略からバルサの伝統的なスタイルに戻ろうと試みみた結果なのか…
    1試合だけだとまだ分からないですが、後者であることを祈っています。

    • バケンジ より:

      「プラッシー」さん、コメントありがとうございます。

      久しぶりにバルサらしい試合でしたね。
      対戦相手が可愛そうと同情したくなるぐらいに^^

      リーグ優勝を決めればバルベルデ監督の緊張も解けるでしょうから、
      そこからの数試合の試合内容で来季への期待感が変わってくる印象ですね。
      僕もバルサの伝統的なスタイルに戻ろうと試みたことを祈っています^^

      またのコメントお待ちしております。
      これからもよろしくお願いします。

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