欧州スーパーカップ 8/11 バルセロナVSセビージャ 試合前の注目ポイント
欧州スーパーカップ(日本時間8/11火曜日の27時45分キックオフ)で、セビージャ(ボリス・バイチャーゼ・スタジアム)と対戦する。
・セビージャ
ヨーロッパリーグチャンピオンのセビージャは、昨季からスタメンの選手が変化している。特に前線の選手を放出したが、その分補強したように見られる。
主な放出選手はフェルナンド・ナバーロ、ビダル、デウロフェウ、バッカである。主な獲得選手はラミ、クローン・デリ、コノプリャンカ、カクタ、インモービレである。エースのバッカが抜けたとはいえ、中盤から前は特にメンバーが揃っている。むしろ、選手層だけなら厚くなっている。
毎年のように選手の出入りは多めだが、ウナイ・エメリ監督が昨季から指揮しており今シーズンで4年目となり、昨季と戦い方に大幅な変更はないだろう。
恐らくシステムは4-4-1-1のような形で、守備ブロックを形成して奪ってからの、サイドの速い選手での速攻を得意としている。これがセビージャの基本形だが、もっと恐ろしいのは前線から積極的なプレスをかけてくることである。
運動量と激しさと叩きこまれた守備組織で、簡単にボールを回すことを許さない。それはバルサとて同じで、前線からくる積極的なセビージャなら、主導権を握られる可能性は十分に考えられる対戦相手である。
しかし体力を使うものであり、90分を通して続く代物ではない。序盤からしてきたら終盤に疲れが見え始め、序盤におとなしく試合に入ってきたら、立ち上がりは主導権を奪うことは可能である。
セビージャが相手の場合、敵の戦い方でバルサの戦い方が変わる要素があり、臨機応変な戦いがバルサには求められる。
・バルセロナ
バルセロナの戦い方は、基本的にボールポゼッションの戦い方で良いだろう。変にセビージャの攻撃を受けてカウンターをしようとすると、現在の守備組織なら心配な部分が多い。
1試合の決勝戦なので先制点が重要になるのはもちろんだが、そこまで焦って得点を奪いに行くことはないだろう。失点をしないようにパスを回しながらチャンスを伺い、セビージャの速攻にはしっかり後方で構える形で良い。
先制点を取られると変な空気になるのは間違いなく、失点しないように進めながら前線の攻撃力に頼るのが、現在のベストな戦い方に間違いない。特にメッシの攻撃力を頼りにし、絶対に決定機はセビージャより訪れるはずである。
パスを左右に走らしながらセビージャの守備陣形をスライドさせ、セビージャの体力を奪うのも重要である。プレシーズンをバルサより先に始めてコンディションが良い可能性もあるが、変なボールロストをしなければ体力を奪えるはずである。
ある程度後半戦勝負を意識しながら、前半でも前線の個人能力でチャンスを作りたい試合である。セビージャの入り方で戦い方は変わるが、積極に来た場合にパスを回せなければ、ある程度の失点リスクでカウンターで得点を狙うのも致し方ないだろう。
臨機応変な戦いが求められるのはもちろんだが、それよりも選手のコンディションが心配な部分はある。特に南米組がどれだけスタメンを張るかは注目である。
アルバとネイマールの欠場が確定しているので、その空いた所を埋めたベストメンバーを揃えるだろう。予想スタメンは、
GKシュテーゲン
DFアウベス、ピケ、マスチェラーノ、マテュー
MFブスケッツ、ラキティッチ、イニエスタ
FWメッシー、スアレス、ペドロ
欠場想定選手
ドウグラスとアルバとアドリアーノ(怪我)、ネイマール(病気)、ビダルとアルダ(制裁中)
バルセロナの注目選手
・DFピケ
誰とCBのコンビを組むかは分からないが、誰であってもピケの出来は大きく結果に左右する。難しい状況に追い込まれる可能性も考慮したら、ピケの最終ラインでの守備の頑張りは最重要項目である。パス出しも含めて、ピケの存在と活躍は絶対必要になる。
・FWメッシ
攻撃面で絶対に欠かせないバルサのピースである。毎試合だがメッシの出来に頼ってしまうのは間違いない。コンディションは良さそうなので、守備では休みながら攻撃で活躍してくれれば。速攻含め、アシストでも良いのでバルサに2ゴール以上の得点を奪ってほしい。
セビージャの注目選手
・MFバネガ(27歳/アルゼンチン/推定移籍金1800万ユーロ)
ポジションはどこに入るか分からないが、セビージャの攻撃の起点になる選手で間違いない。シュートやアシストのパスもあり、ゴール前でもマークを外してはいけない。主にブスケツがマークに付くだろうが、自由にさせたらバルサの守備が大変なことになる。
・FWガメイロ(28歳/フランス/推定移籍金1500万ユーロ)
最後のシュートはこの男が決めるに違いない。途中出場も考えられるが、セビージャでは存在感がとても大きい。昨季のアウェイ戦でも同点ゴールを決められるなど、バルサからも得点を奪えることを証明している。勝負強さがあるイメージである。
今年の6冠を目指すうえで一発勝負を含め、とても緊張感がある試合である。今年の6冠達成の目標の4つ目のタイトルであり、このタイトルがコンディション面も含め一番難しいと感じる。この試合に勝てば良い流れに乗れそうなので、内容より結果が重要な試合である。