《疑問》バルサはビジャレアル戦で相手とのスタミナ配分を考えていたのでは!?

疑問があったので回答しておきます。

15/16リーガ第11節 11/8 バルセロナVSビジャレアル 試合評価(動画付)に対して

「レト」さんより

「むしろ体力勝負で分があるのを考慮した上での持久戦狙いでしょう。今のチーム状況で90分全力を求めるのは酷なのでは。」

「レト」さん、記事に対する疑問点の指摘ありがとうございます。質問や疑問点など、どんどんお待ちしております。

見解・回答

バルセロナはCLからホームゲームが連続の中3日でビジャレアルを迎え、ビジャレアルはELからアウェイゲームが連続の中2日でバルセロナと対戦しましたね。普通に考えたらバルセロナの方が日程的にコンディション面では有利です。

・持久戦狙いは初めの狙いではない!?

ビジャレアル戦が体力面でバルサに分があるので持久戦狙いとありますが、これはほとんど可能性は低いかなと思います。

理由としては2つあって、1つ目は選手達のリアクションを見ている限り、持久戦勝負をしているとは思えないことです。選手達は前半特に良い試合内容ではないので、焦っているように見てとれました。

審判の多少の理解に苦しむ判定に、試合を上手くコントロールしていたらあれだけ怒っていなかったでしょう。それだけビジャレアルが手強く、先制点を取ることが難しいと実感し、メンタル面で余裕がなくなっていたと思います。

もし持久戦勝負がチームに浸透していたら、前半が0対0でも問題はないですし、ビジャレアルの選手を走らす為にもっと横パスを多用したと考えられます。また、そこまで攻めにいかずにポゼッション重視の戦いで十分だったはずです。

2つ目に、バルセロナが今まで持久戦狙いをした試合をあまり見たことがないということです。ビジャレアルの4-5-1へのシステム変更や持久戦狙いという多少の奇策に近い作戦は、バルセロナではあまり使われません。

なぜなら、そういう奇策は普通に戦っても勝てるか分からないという状況で使うのが定石です。バルセロナ自身が考える同等の相手以上は、世界的にも数少ないでしょう。ビジャレアルは悪いですけど、その中に入っていません。どちらかと言うと良い結果を残す為にビジャレアルが仕掛けるものであり、それに対処するのがバルセロナという構図の試合だったように感じます。

ただ、選手には伝えていなかったけどルイス・エンリケ監督やコーチ陣の中では、後半勝負や持久力勝負になっても有利という部分は頭の片隅にあったと思います。基本的にバルサのポゼッションサッカーが出来た場合は相手を走らせている状況が多く、相手がどれだけ飛ばして試合に入ったかで違いはあれど、後半途中に疲れが見える試合がほとんどだと思います。

持久戦狙いは完全に否定できる作戦ではないですが、その作戦は上手く攻撃が出来なかったりした場合のオプション的な要素が強く、狙って持久戦勝負を仕掛けているとは思えなかったです。

今季は結果的に相手が疲れが見え始める後半に得点が多いですが、逆に言えば疲れが見えない相手にはあまり得点を取れないと言うことで、攻撃にはまだまだ課題が残っているように感じます。最近はネイマールの個人技や攻撃にも厚みが出てきており、改善されつつはあると思います。

・全力プレーを90分求めているのではなく、試合を90分コントロールする

今のチーム状況で90分間の全力のプレーは酷とありますが、全力でプレーしたら多くのサッカー選手は60分ぐらいが限界だと思います。もっと時間は短い可能性もあります。

自分がバルサに求めているのは試合をコントロールする事であり、決して全力プレーを90分は求めていません。むしろ、シーズンを通したら70%ぐらいで勝たなければいけない試合の方が多いのが現実でしょう。

少し相手チームに敬意を欠いているように思われるかもしれませんが、走らなくても試合をコントロールしチャンスを演出して勝てるなら全く走らなくて良いと感じます。

でも近年のサッカーは止まっているだけでは勝てないので、攻守含めて走らなければいけない部分が多々あります。相手チームによってはそのスピードが重要な要素であり、ビジャレアル相手には前半は少しプレスや戻りが遅れているように感じました。

BATE戦の試合からもっと出来ると自分が勘違いしていた部分があったと思います。またビジャレアル戦の前半、特に立ち上がりのバルサはそこの反応がとても鈍かったように感じます。

これはコンディションと言うより、メンタル的な要素が大きいでしょう。何故かは分かりませんが、今季のバルサは試合立ち上がりから積極的に試合をコントロールしようとせずに、若干の緩みが見られます。

90分の途中でギアを上げたり、後半になると得点が欲しくて一気に攻撃的になったりという要素があるかなと思います。バルサは基本的に試合に勝利する為に挑んでいるので、0対0という状況を打開することが求められています。

その為には何よりも自分達が動くのが一番であり、試合をコントロールして先制点を取ることを第一優先に考えべきでしょう。ボールを持たなくても試合をコントロールできるチームならボールを持つ意味はありませんが、バルサはボールを持つチームなのでボールポゼッションして試合をコントロールすることが最も大事なことだと感じます。

少し前にバイエルンのグアルディオラ監督が言っていた「私の理想はボールポゼッション100%だ」という発言はバルサにも類似点が多くあり、試合をコントロール出来ていないならもっと努力することが求められるべきだと思います。

 
 

1 Responses to “《疑問》バルサはビジャレアル戦で相手とのスタミナ配分を考えていたのでは!?”

  1. レト より:

    昨シーズンのカンプノウ・クラシコで左サイドから攻めたのは負傷明けのモドリッチの消耗狙いもあったのでは

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