マテューを左SB起用するなら攻撃的にプレーさせるべし!

現在のバルセロナはクラシコ、ローマ、ソシエダを完璧に粉砕し、立て続けの大量得点もあって穏やかな時を過ごせている。そんな中、ルイス・エンリケはソシエダ戦で今季はパッとしていなかったマテューの左SB起用をまたトライしてきた。

今回は「マテューの左SB起用はもっと高いポジションでプレーさせるべき」というテーマです。

バレンシア時代の面影がまだある

今となってはマテューの本職と言えばCBだが、バレンシア時代にはアルバと組んで左SBや左SHで、リーガでも屈指のサイド攻撃をしていた。ソシエダ戦でもチームの3点目となる折り返しのアシストを決めたりと、マテューにはまだまだ攻撃の迫力が残っている。

現在マテューは32歳とフィジカル的には全盛期より若干の衰えはあるかもしれないが、それでもマテューの左SBでのオーバーラップやクロスは対戦相手にとって脅威の1つになるのは間違いないだろう。

あれだけ体の大きい選手が全速力で左サイドを駆け上がっている姿をテレビの画面で見ているだけでも迫力があり、マテュー自身も体力的に厳しくても攻撃はとても好きそうである。左SBで起用されたらアシストやゴールなど、積極的に得点に絡もうとする姿勢がみられる。

ルイス・エンリケは守備的に起用するが、SB起用なら攻撃に持ち味あり

ここからはバルサの現状も踏まえて、左SBの絶対的なスタメンはアルバで100%間違いない。本来ならアドリアーノがローテーションで使われるのが基本だが、今季は序盤から安定感がなく、CBでも信頼感のあるマテューが左SBで起用することがしばしば見られた。

しかしそのマテューも左SBに入ると、とても窮屈そうでプレーに戸惑いすら感じさせる。マークのズレだったりスペースをカバー出来なかったりと、ここまでお世辞にも合格点は与えられなかった。いや逆に、左SBでは落第点を押されるほどのプレーだったと言えるかもしれない。

今回のソシエダ戦を見てはっきり気付いたのは、マテュー自身が左SBの低い位置がとても居心地が悪そうということである。理由は完璧に分からないが、バルサのパスを回すスタイルがマテューのこれまでのパス&ムーブで攻め上がる、マテューのSBの良いスタイルをかき消しているように見える。CBと違ってタッチラインがすぐ横にあることで、ビルドアップ時にパスコースを探すのにも苦労が見られる。

ルイス・エンリケがローテーション以外でマテューを左SBで起用する理由はとても分かりやすく、高さやフィジカル面含め守備に重点を置いた起用が多い。バルサは右SBのアウベスが高い位置を取る分、左SBが後方に残り気味で3バックで相手のカウンターに備える形をよくとる。

しかし、サイドのスペースのカバーや低い位置でのビルドアップ含め現在のマテューには、少し荷が重いのかもしれない。フィジカル的にそこまで何度も上下運動するスタミナがなくなっているのかもしれない。CBでは出来る相手のFWへの激しい当たりも、SBなら何故か影を潜めるシーンもよくある。

もしもこれからも左SBでマテューを起用するなら高い位置で、より相手陣地の深いエリアに侵入できるようにしてあげた方が良いだろう。左SBのマテューのパス&ムーブや飛び出しの良さを活かすなら、もっと攻撃の意味合いを込めてマテューを起用しても良いのではないだろうか。

右SBとの組み合わせ含め起用するべき

マテューを左SBで起用し高い位置を取らせたら、アウベスとの兼ね合いもあって、バルサのカウンター対策や守備のバランスが崩れるかもしれない。アウベスが低い位置にいることはそれはそれでアウベスの良さがなくなるので、それも問題になる。

それなら多くはないだろうがマテューを左SBで起用するなら、右SBにアドリアーノやセルジ・ロベルト、もしくは1月から解禁されるビダルと組ませる方が良いかもしれない。右でバランスを取り、左サイドが攻撃的に出るスタイルをバルサは取り入れたら面白いと感じる。

ネイマールはマテューの前のスペースを空ける為にもサイドに広がりっぱなしにせず、中央寄りでボールを受ける必要性はあるだろう。バルサは右や中央のメッシからだけでなく、最近は徐々にスアレスやネイマールの何処からでもまんべんなく攻撃が出来るようになっている。

左のネイマールが調子の良い時なんかは、左の攻撃回数を増やす為にも左SBにマテュー起用で、ネイマールのマークを1人剥がせるかもしれない。後方はイニエスタやブスケツがカバーしながら後ろでサポートすれば、マテューの積極的な攻撃の姿勢は引き出せるだろう。

基本的に左SBはアルバ起用で間違いないが、もしも怪我やローテーションでマテューを左SBで起用する場合は、マテューをより活かす策を考える必要があるように思える。現在の左SBの低い位置はとてもプレーしずらそうに見える。

 
 

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