15/16リーガ第11節 11/8 バルセロナVSビジャレアル 試合評価(動画付)

試合支配率

※赤色はバルセロナ、黒色はビジャレアル、白色は互角

20151108 ビジャレアル戦

・バルセロナ15分、ビジャレアル0分、互角75分

前半は全体的にビジャレアルのほぼプラン通りで試合は進んだ。しかし、ビジャレアルもチャンスは多く作り出せず、ややビジャレアルペースで試合は進んだと言うのが正しいと感じる。後半になるとバルサがチャンスを作り出し、徐々にバルサペースになっていった。ビジャレアルが65分に4-4-2へのシステム変更した所から、バルサペースは顕著に見られるようになった。

試合での問題点

コンディション的に予想以下のパフォーマンスであった。BATE戦からの疲れも言い訳に出来るかもしれないが、ビジャレアルはELで1日休みが短い中で前半あれだけの内容をしてきたので、BATE戦を言い訳にはできないだろう。今を最高潮に持っていくことが良いとは思わないが、クラシコ前の試合で少し出足が遅かったり、動けていなかったのは少し心配な点であった。

中盤の守備で何度もフリーな選手を作られていた。ビジャレアルに上手い選手が多くプレスをかけても簡単にボールを奪えない中、中盤を突破されて前を向いて相手がプレーする機会がとても多かった。この試合ではムニルの戻りも遅く中盤3枚で守るのには限界はあるが、横パスでマークがずれたりとバルサの中盤の守備面の悪い部分が出ていた。しっかり締める中央はブスケツが前掛かりでプレスをかけてもカバーするようにし、サイドで起点を作られても良いので最悪サイドにボールを出させ、相手の攻撃をスピードダウンさせる中しっかりチームの守備が戻って対応してほしい。

今期に多く見られるテーマだが、前半の試合内容が基本的に後半より悪い。良く言えば試合途中で修正出来たり、リアクションが出来るとも言えるかもしれない。悪く言えば尻上がりのチームであり前半に得点を奪えずに、先制点を奪われやすいチームとも言えるだろう。今季は様々な面から後者の意味合いが強いように感じる。先制点を奪われる試合が多く、試合開始からトップギアでチーム全体として挑めない試合が多くある。今回の試合は典型的なそんな試合だった。前半は前線からのプレスも少し弱く、後半の方が激しさや積極性が出ていた。BATE戦から見ればプレスがとても遅く、あれでは強いチーム相手に試合の主導権を握るのに苦労する。

試合での良好点

前線からのプレスは完璧に満足出来る内容ではなかったが、チーム全体としてプレスをかける意図が確実に浸透しているのは良かった。ここ数試合の前線からのプレスは後方の守備を助けており、ヘタフェ戦、BATE戦、このビジャレアル戦で大きなピンチはとても少なかった。このまま継続していけば、先制点(ブズケツからネイマールへのパス)のような奪って1発のパスからのゴールがもっと生まれて、攻撃面でも良い作用が起きるに違いない。

前半は球際や競り合いで決して勝っておらず、とても苦労した前半の45分間であった。しかし、後半はビジャレアルに疲れが見えたりとバルサの上手さや強さが際立つシーンが多くなっていた。決して楽観できることではないが、バルサはやはり地力があるチームで強いと改めて感じさせた。前半の内容からハーフタイムで、後半に3得点を奪えると予想していた人がいたらその人は凄すぎる。

ちょっと目についた選手

・バルセロナ

MFイニエスタ

この試合では得点が欲しい時間に積極的に高い位置でプレーしており、ゴール前やPA内に何度も侵入していた姿があった。イニエスタの抗議含めキャプテンの勝ちたいという姿勢が、最近のチーム状況を最も向上させた要因だったのかもしれないと感じさせた。代表では怪我せずに、しっかりクラシコに向けてバルサに帰ってきてほしい。

FWネイマール

少し昔の言葉を使えば、現在のバルサの救世主的な存在になってきている。その決定力やチャンスメイクは勝利に欠かせないものであり、暗黒時代を知るバルサファンにはネイマールが大きな光に見えているはず。先制点含め大活躍であり、3点目のゴールを見た時に昔のロナウジーニョの劇的なボレーシュートを思い出したファンもいたに違いない。そんなバルサで1時代を築いた選手に成長して欲しい。その片鱗はどんどん見せてきている。

※上記の動画はYouTubeチャンネル「broxibears1979」様より引用。

 

・ビジャレアル

MFブルーノ

やはりこの選手の見えている視野の広さや、パスの上手さは尋常ではなかった。何度も鋭い縦パスを送っており、中央での存在感は半端なかった。1失点目の時のブスケツにボールを奪われたパスミスはブルーノにしては信じられないミスであり、一瞬自分自身でも何が起きたか分からないほどだったように感じる。ELからの疲れかなとも感じられた。

FWカスティジェホ

昨季のマラガ時代にはバルサに勝利を与えない前線からのプレスが際立って目立っていたが、ビジャレアルに移籍して攻撃面でも大きく成長していた。スピードやドリブルが持ち味だったがそれに磨きがかかり、ワンツーの崩しや攻撃のタメを作る仕事もしていた。今の20歳という年齢を考えれば、これからの成長が期待できるリーガの若手有望株の選手の1人である。

最後に一言

終わってみればビジャレアルに対して無失点での勝利は、とても苦労して手に入れた結果であった。毎シーズンのようにカンプノウでもバルサを苦しめるチームであり、バルサの選手達の努力や勝利への欲求で退けてきた。今回もそんな最近のシーズンの試合の1つだった。レアルがセビージャに負けたことで勝ち点3をリードして迎えることになったクラシコだが、引き分け狙いなどではなく絶対に勝ちにいきたい試合である。

 
 

1 Responses to “15/16リーガ第11節 11/8 バルセロナVSビジャレアル 試合評価(動画付)”

  1. レト より:

    むしろ体力勝負で分があるのを考慮した上での持久戦狙いでしょう。
    今のチーム状況で90分全力を求めるのは酷なのでは。

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