17/18リーガ第33節 4/17 セルタ対バルセロナ 試合結果・評価

時間帯別試合支配率

※赤色はバルセロナ、白色は互角、黒色はセルタ

・バルセロナ5分、セルタ15分、互角70分

 

セルタはパスの出所の選手をタイトにマークし、バルサのビルドアップやパス回しをつぶしにきた。

バルサは試合序盤こそ相手ゴールに迫れたものの、それ以降は自陣で試合を進める時間が長かった。

セルタはボールを奪ってからの速攻とサイド攻撃、バルサも速攻とサイド攻撃でチャンスを作ったが、セルタのほうがチャンスの数は多かった。

セルタが決めきれずにいると、バルサはセルタのミスからデンベレが決めて先制。

しかし前半終了間際にこちらのミスからセルタに同点ゴールを決められ、前半は1対1で終了。

 

後半に入っても試合展開は変わらなかったが、60分にメッシを投入してそこから数分間はバルサペースに。

その数分間でパコが勝ち越しゴールを決め2対1とリード。

71分に、途中出場のセルジ・ロベルトが決定機をファールで止めてしまい1発退場。

そこから10人なりながら粘ったバルサだったが、セルタに同点ゴールを決められ試合は2対2で終えた。

苦手なセルタとのアウェイの試合で試合内容も良くはなかったが、なんとか引き分けで勝ち点1をバルサは積み重ねた。リーガ40試合連続無敗記録も達成。

 

試合での課題点

・ボール保持者へのプレッシャーがほぼなくて後ろは苦しい

セルタに攻められたい放題の守備陣だったが、セルタの遅行時の大きな問題点はボール保持者へのプレッシャーが弱かったこと。デンベレ、デニス・スアレス、コウチーニョのプレッシャーが緩く、後方はコースも絞れず守る範囲が広がり、質の高い縦パスを許して苦しかった。

 

・連携が取れていない守備ではセルタ相手に厳しかった

守備全般で急造の4バック、そして中盤も急造ということでマークのズレが顕著にみられた。声を出して守備を立て直す選手もほぼおらず、セルタの攻撃にただただ苦しめられた。セルタのミスもあり2失点に終わったが、もう少し精度があったら4失点はしていたかもしれない。

 

試合での良好点

・引き分けで無敗記録を継続し、控え選手を試すいい機会

今日のポジティブな点は控え選手が試合に出場したこと、引き分けで無敗記録を継続したこと。日頃ベンチに座る選手が長く試合に出場し、興味深い試合となった。セルタとのアウェイは難しく、主力をそろえても負けていた場所で引き分けに終わったのは良かった。

 

監督選手評価・採点

※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMOMの選手。

監督エルネスト・バルベルデ(7)

今日は週末の国王杯決勝に向けて、大幅にローテーションをしてこの1戦に挑んだ。

主力選手で出場したのはシュテーゲンとコウチーニョの2人で、選手力に関しては完全に手を抜いた。

システムはいつもの4-4-2だったが、デニスをトップ下に固定した4-2-3-1。

試合内容はとても苦しみ、多少のラッキー感はあるにしても、このメンバーでも引き分けに終わるのがバルベルデ監督の強さ。

控え選手のコンディション、試合勘、連携面すべてが不足していたが、チームとしてはほぼ消化試合のようだった。

それでもバルベルデ監督がベンチで感情をあらわにして怒っているシーンもあり、試合に対しての真剣さがうかがえた。

 

GKシュテーゲン(8)

何度もセルタのシュートを浴び、枠内に飛んできたシュートに対してはうまく対処した。足元もうまくプレーしており、いつもの安定感抜群のシュテーゲンだった。チームのピンチが多いこともあり、2失点くらいは仕方なかった。

 

DFセメド(6)

守備では数的不利、1対1の対応で苦しんだ。マークの緩さもみられて、守備面ではまだまだ成長が必要。攻撃面では何度かボールを前に運び、メッシがいないせいかいつもよりボールを運ぶ回数は多かった。2点目の攻撃の起点にもなり、セメドはこの1年目に攻撃面での貢献をすればOKなので、今日はある程度はこなせた印象だった。

 

DFジェリー・ミナ(6)

コンディションや試合勘不足もあり前半は動きが鈍く、マークを離すシーンが何度もあった。後半になると少し体が動き危険なシーンでミナのクリアも増え、少しずつ良くなった。久しぶりの試合と急造の4バックで活躍しろというほうが難しく、試合に出場したことと対人で強さをみせたことがポジティブだった。

 

DFベルマーレン(7)

バタバタする守備陣の中で、自分の守るゾーンではよく守っていた。ラインの押し上げも良く、ベルマーレンはしっかり仕事をこなした。ピケとウムティティのCBに問題があっても、ベルマーレンが出場すれば大丈夫だろうと思えるパフォーマンスだった。

 

DFディニュ(6)

フィジカルコンタクトで苦労し、何回かマークを外してしまった。攻撃では数回良い攻撃参加があったが、メッシが出場してからは攻撃のタイミングをつかめていなかった。チームプレーに徹していたが目立った活躍はできず、悪くもなく良くもないパフォーマンスだった。

 

MFパウリーニョ(8)★

中盤で一番存在感をはなったのはパウリーニョだった。攻守にわたり力強さをみせ、攻撃では持ち味の飛び出しで何度もゴールに迫った。守備では守る範囲が広すぎて苦しんだが、対人の守備では良かった。改めてパウリーニョの良さをみせ、バルベルデバルサでは重要な選手だということを証明した。

 

MFアンドレ・ゴメス(5)60分OUT

今日はブスケツのようなアンカー的なプレーで、最終ラインのカバーをうまくこなしていた。攻撃ではビルドアップにほぼ絡めずダメだったが、守備では周りをカバーしてチームプレーに徹した。守備の人となりそれなりにチームに貢献はしたが、今日のメンバーならアンドレが中央でパスをさばく役割をしなければいけなかった。

 

MFデンベレ(5)77分OUT

先制点のボレーは素晴らしかった。また前を向いた時のプレーも良かった。しかしそれ以外ではボールロストが目立ち、あまりにも軽いプレーが多かった。チームの1失点目はアンドレのパスが遅いというよりもデンベレの準備不足のボールロストで、さらにマークもしなかったことでジョニーの同点ゴールが生まれた。2失点目もデンベレのボールロストで、今日の2失点はデンベレのミスからだった。ほぼ消化試合の試合なのでこういうミスはOKだが、本人にどこまで自覚があるかは微妙なところ。

 

MFデニス・スアレス(6)

高い位置でのプレーでは怖さをみせたが、自陣の位置でのプレーでは何度もボールロストしてしまった。もっとボールをそらさずに体で受け止めてのキープが必要だったが、それが十分ではなかった。守備でもまだ運動量や意識不足で、もっとチームに貢献しなければいけない。それでも今日は何度かポジティブなプレーがあり、コウチーニョと同時起用すれば面白そうという良い感触もあった。

 

MFコウチーニョ(6)60分OUT

ボールを受ければうまさと怖さをみせたが、ボールを受ける回数が少なかった。守備でもいつものハードワークより少し甘さが見えた。それでも今日は攻撃の中心選手としてチャンスを演出しており、周りの選手との連携面が不足していたことで苦労した印象。

 

FWパコ・アルカセル(7)

今日はバレンシア時代の1トップの役割に似ており、左右にスペースがあってパコのポストプレーが何度か光った。1ゴール1アシストと結果も出しアピールに成功。守備でもハードワークをしており、後半途中から左サイドにポジションを変えたが、そこで守備面で貢献していた。

 

MFセルジ・ロベルト(6)60分IN

途中で出場して10分くらいで退場してしまった。退場のシーンは独走を許してのファールだったので、一発退場も仕方ない判定。ファールをしなくてシュートを打たして決められてもまだ同点だったので、ファール自体いらないようにも思えた。中盤に入って良いプレーをしていただけにもったいなかった。

 

FWメッシ(7)60分IN

圧倒的な存在感で試合の流れを変え、その時間帯にバルサの勝ち越しゴールを間接的に生んだ。10人になってボールを受ける回数は減ったが、ボールを受ければメッシの存在感は良い意味で異物感をはなっていた。

 

MFビダル(6)77分IN

アグレッシブに攻守にわたりプレーしたが、守備面でのハードワークが多くビダルの攻撃面での活躍は見れなかった。

 

試合結果

セルタ2対バルセロナ2

得点者

36分デンベレ(パコ・アルカセル)

45分ジョニー[セ]

64分パコ・アルカセル(パウリーニョ)

82分イアゴ・アスパス[セ]

 

最後に一言

控え選手中心で挑んだこのセルタ戦、結果はとてもポジティブでした。

リーガの連続無敗記録が止まることも考えられただけに、引き分けは十分の結果。

国王杯決勝に向けて主力選手を休ませた判断は正しいですし、セビージャを倒してまずは1冠といきたいところです。

今シーズンはセビージャ相手に2試合とも苦しんでいるので、バルサが本気で挑まないと普通に負けてしまうこともありそうです。しっかり応援しましょう^^

 
 

4 Responses to “17/18リーガ第33節 4/17 セルタ対バルセロナ 試合結果・評価”

  1. レト より:

    試合内容は正直苦しかったですが、今季のコンディション管理と育成を考えればむしろこれぐらい思い切ったローテーションは早めにやるべきでした。
    デンベレもデニスもゴメスも課題はあったとはいえ、逆にポジティブな要素もありましたし。

    酷い負け方をすれば逆効果になる恐れもありますが、
    ギリギリまで控えに賭ける勇気を持てなかったことが今季力尽きた原因でしょう。

    • バケンジ より:

      「レト」さん、いつもコメントありがとうございます。

      もう少しローテをしていればローマでの悲劇は起きなかったかもしれませんね。
      バルベルデ監督自身も気付いたはずで、来期の起用方法に期待です。

      またのコメントお待ちしております。
      これからもよろしくお願いします。

  2. すぐる より:

    質問です!
    バルセロナは今季はこのようになんとかバルベルデ監督、選手の活躍によりいい成績を残していますが、来シーズンはどうなると思いますか?各大会の順位等々(大型補強なしでイニエスタが抜けた想定で)あくまで予想でいいので考えを聞きたいです!

    • バケンジ より:

      「すぐる」さん、コメントありがとうございます。
      質問のほう回答させていただきました。ご確認ください。

      もしもメンバーが変わらないなら、バルベルデバルサの戦い方は変わらないと思います。
      ローテの頻度も今期より少し増えますが、恐らくファンが満足するほどのローテにはならないと予想。

      リーガと国王杯は優勝、CLではベスト8の順位になるかなと予想しています。
      今期とチーム力はほぼ変わらないので、CLを優勝できる!という
      確信めいた自力の力はないと思いますよ^^;

      またのコメントお待ちしております。
      これからもよろしくお願いします。

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