15/16CL第5節 11/24 バルセロナVSローマ 試合前の注目ポイント
チャンピオンズリーグのグループステージ第5節(日本時間11/24火曜日の28時45分キックオフ)で、ASローマ(カンプノウ)と対戦する。
・ローマ
ローマは現在グループで2位につけているが、3位のレヴァークーゼンと勝ち点1しか離れておらず、カンプノウでのアウェイゲームだが勝ち点を最低1でも持って帰ろうとするだろう。あわよくば勝ち点3獲得も狙ってくる。
ローマは両翼のサラーとジェルビーニョ、トッティが怪我でバルセロナ戦を欠場することが確定している。前回は怪我で欠場したピアニッチは試合に出てくるだろう。
システムは基本4-3-3であり、ウイングの2人がしっかり守備をして守備時には4ー5ー1の形で守る。今回の対戦でも基本的に守備から入り、守備重視の中で速攻やセットプレーから勝機を見出してくるに違いない。ピアニッチがいることでセットプレーでは脅威なのは間違いない。
守備では4-5-1の形で中盤の真ん中の3人で中央にブロックを作り、バルサのサイド攻撃にはSBとWGとCHの3人で対応してくるだろう。最終ラインは低くなりすぎないようにはしたいが、PAより少し前ぐらいに設定したいというのがローマのリュディ・ガルシア監督の本音だろう。プレスはハーフラインより少し下がった位置からかけ始めてくるだろう。
中盤のプレスでボールを奪ったら素早くウイングの2人で速攻をしたいが、両翼の2人が欠場することで前線のジェコにボールを集めてくる可能性がある。ウイングのプレーにジェコが絡んでバルサ陣地に入り込み、そこからクロスやミドルシュートなどで攻撃してくる可能性が高い。
中盤のピアニッチが絡むと攻撃力が倍増するので、ピアニッチを探しながらの攻撃は多くなるはず。攻撃に本来のスピード感があまりなく、セットプレーやクロスからのジェコの高さ勝負の方がこの試合では多くなりそうである。
・バルセロナ
バルサファンはクラシコの大勝から日にちが経ってないので気持ちを切り替えにくい試合だとは思うが、バルサの選手達はしっかり切り替えて集中して戦ってくれるはずである。バルサはグループでは文句なしの首位であり、この試合に引き分け以上でグループリーグの首位通過が決まる試合である。
選手を休ませても良い感じはするが、負けるとめんどくさいのでルイス・エンリケはある程度のメンバーは揃えて挑むだろう。予想スタメンは、
GKシュテーゲン
DFアウベス、バルトラ、ベルマーレン、アルバ
MFブスケッツ、セルジ・ロベルト、イニエスタ
FWメッシー、スアレス、ネイマール
欠場想定選手
マシップ(判断)、ドウグラスとラフィーニャ(怪我)、ビダルとアルダ(制裁)
クラシコで打撲を受けたマスチェラーノは大事を取ってベンチスタートは確定だと思う。GKはカップ戦なのでシュテーゲンで、ピケも腰の問題もあるので休ませると予想。アルバもお休みを貰うかもしれないが、CBが上記のメンツなら少し心配なのでスタメンだろう。中盤は少し無理してクラシコに出た感があったラキティッチはベンチで、前線は怪我からの回復後のリハビリを兼ねてメッシがスタメンで、南米トリデンテの3人が久しぶりにスタメンで並ぶと予想。
この試合の最大の注目ポイントは攻撃でいかに攻め切れるかである。前回の試合ではバルサの調子も出ておらず、守るローマに対して攻めきれないシーンが多かったが、今回はメッシの状態を差し引いても攻め切ってほしいチーム状態である。
ローマは間違いなくプレスをあまりかけずにゾーンを守る守備を実践してくるので、バルセロナがボールを支配できるのは間違いないだろう。後はそこからの崩しが問題であり、今のバルサなら右からでも左からでも期待が持てる。
1つ心配点なのは、ローマ相手にはバルサの速攻が出る機会は少ないだろう。久しぶりではないが下がった相手を崩すことなり、速いテンポのパス回しや仕掛けるドリブル、相手のSBの裏を取る動き出しの攻撃が求められる。
怪我明けのメッシにそこまで期待しすぎても無理だろうから、メッシはパス回しの起点やタメを作る存在にし、ネイマールやスアレスへのパスで勝機を見い出したい。メッシはパスでローマ相手に活躍してくれれば。
中盤のセントラルやSBの積極的な攻撃参加が必要であるが、今のバルサなら心配はいらないだろう。ローマが守備に回ってるので多くのチャンスが訪れるとは言えないが、それなりにチャンスは作れるだろう。
こちらが先制すれば凄い楽になるし、勝ち点を持って帰りたいローマがそれで前からプレスをかけたり前のめりになった所で南米トリデンテの速攻や崩しで仕留める為にも、先制点をバルサが先に取ることに最大限集中してほしい。
守備ではバルサの場合プレスが生命線だが、今は心配いらないだろう。スアレスやネイマールもしっかりプレスをかけているし、中盤も連動して動けているので、最終ラインがジェコなどのローマの前線の選手からボールを奪ってくれれば特に心配いらないだろう。
後はバルサはハーフライン付近からファールには注意し、ピアニッチがいるのでセットプレーを与えないようにしなければいけない。ローマは攻めれずにゴール前に蹴り込んでくる可能性はある。
基本的にはローマを自陣に引かせる為に素早くボールを取り返し、ジャブのようにバルサがパスを回してハーフコートマッチを目指す必要がある。カンプノウの横幅の広いピッチではスライドで移動する距離が長くなり疲れるだろうし、今のバルサの調子ならその実現も心配な点はない。油断や集中力の欠如にだけ注意すれば、このローマ戦は特に問題ないだろう。
バルセロナの注目選手
・MFセルジ・ロベルト
クラシコでは先制点の起点になり、現在評価がウナギのぼりである。この試合でもセントラルでプレーすると思うが、スペースがない中でもスピードに乗ったドリブルでローマに仕掛けてほしい。ポジションも変に右や左に固執せずに、ある程度バランスを見ながら自由に動いて良いだろう。
・FWネイマール
クラシコではまたお世話になりましたと言いたくなる活躍であり、メッシが本調子でないならこの男に期待はかかる。引いた相手にもドリブルやワンツーで崩しにかかり、メッシがボールを持ったらすかさず裏のスペースにランニングをしてほしい。そこまでメッシに気を使わなくても良い感じ。
ローマの注目選手
・MFケイタ(35歳/マリ/推定移籍金300万ユーロ)
元バルサの選手であり、ケイタが出ると攻守において落ち着きをもたらす選手。守備では危険なエリアをカバーでき、攻撃ではキープ力でタメを作れる選手。サッカーをよく知っており、重要な場所に顔を出せる選手。
・MFピアニッチ(25歳/ボスニア・ヘルツェゴビナ/推定移籍金3500万ユーロ)
バルセロナの中盤の補強にも名前が上がるほどであり、そのパスセンスやキックは間違いないトップレベルの選手。昔はセットプレーのイメージが強かったが、近年は試合を作れる選手へと成長している。得点力もつけており、ミドルシュートや飛び出しでも要注意な選手。
楽観視してよい相手ではないが、現在のバルサの調子ならあまり心配はいらないだろう。カンプノであるし、スコアは大きく広がらずとも間違いなく勝てると信じている。引き分けでも首位通過が決まるとは言わず、勝って首位通過を決めて最終節は選手を思い切り休ませる試合にしたい。バルサファンもクラシコからの気持ちの切り替えが試合前には必要になる。
タグ:チャンピオンズリーグ, ローマ, 試合前