《質問》中盤にスペースが空く守備時の問題をどのように対策する?
コメント欄に質問があったので回答したいと思います。
『来季にビッグマッチとなると想像は難しいですがローテーションの都合で4-3-3を採用することは十分考えられますよね?
1年目のバルベルデバルサは4-3-3となるとアンカーの脇のスペースを攻められてのピンチがかなり多かったように思います、、(特に無敗優勝がシーズン終了手前で露と消えたあの悪夢のレバンテ戦が印象に残っています、、、、)
そんな弱点をバルベルデが放置するとも思えないので守備時に陣形は4-3-3のままと仮定した場合どのように対策すると思いますか?
やはり前からのプレッシングで未然に防ぐ方法をとるでしょうか?』
貴重なコメントありがとうございます。コメント欄は記事の下部にあります。質問・疑問点だけでなく、思ったことなど何でも書いて頂けるとありがたいです。
■ 目次
見解・回答
1で「4-4-2を基本としながら選手次第で4-3-3も使う」
2で「中盤の守備を解決する4つの方法」
3で「まとめ」
について書いています。
1、4-4-2を基本としながら選手次第で4-3-3も使う
・移籍市場で多く補強しない限り来期も4-4-2がベース
来期のバルベルデバルサのシステムですが、ベースは4-4-2になると思います。
バルベルデ監督は「選手を生かすためのシステム変更」というオーソドックスな監督なので、現状では間違いなく4-4-2でしょう。
今夏の移籍市場で多く補強すれば話は変わりますが、補強も数人にとどまるはずなので4-4-2でいいと思います。
今夏はバルサでは放出選手が多く出ますが、主力選手の放出ではなく起用していない選手の放出なので、システムの変更はないと考えていいでしょう。
・メンバー変更が少ないなら4-4-2と4-3-3を併用していく!
4-3-3を採用するかですが、試合に起用する選手次第では4-3-3は確実に採用するはずです。
今期の終盤はローテーションでメッシかスアレスを休ませるときに4-3-3を採用しており、これは来季への布石だったと予想できます。
両WGにデンベレとコウチーニョという強力なアタッカーがいるバルセロナなので、CFの1人が怪我なので不在になれば4-3-3をベースにすることも考えられます。
ベースは4-4-2、ローテーションや試合の状況で4-3-3を使い分けると考えればOKだと思います。
2、中盤の守備を解決する4つの方法
・前にプレッシングをかけにいくと中盤の中央にスペースが空く問題
守備陣形を4-3-3としたときのアンカーの脇のスペースを突かれて攻撃される問題ですが、確かにありましたね。
これは4-4-2の時も同じで、片方のCHが前にプレッシャーをかけにいって空いたスペースを攻撃される問題と同じだと考えていいと思います。
4-3-3の場合、4-4-2の場合と分けて考えなくていいですね。
サッカーの解決策はシンプルなので、どちらのシステムの時でも同じように解決できるものとして考えています。
ここからはバルセロナの中盤の守備を解決する方法で、基本的には4つあると思っています。
一つ一つを説明して、それをバルベルデ監督が実行する確率についても言及しています。
・①前線にもっと守備を求めて追い込みを上手くする
現状のバルベルデバルサの守備面で一番足りないものと言えば、この①の前線の守備の貢献度です。
バルサの前線の守備は良くありませんし、前線の選手たちが普通のチームと比べて守備に参加しない分、中盤の選手が前に引き出されるということが起きています。
具体的に前線の選手がすることは、
・前からボールを奪いにいくときは、ボールを奪いにいきながらコースを限定すること
・守備ブロックを形成しているときは相手のキーとなる中盤の選手へのパスコースを切りながらコースを限定すること
簡単に言えば、中盤や最終ラインのためにコースを限定するということですね。
あとは相手選手に縦に良いボールを供給させないために、素早いプレッシングとしっかりとした寄せがポイントとなります。
現状のバルセロナはこれをしっかりすれば守備面の問題は半分以上解決すると思うのですが、バルサの前線はメッシとスアレスですからね。
この大物2人のことを考えれば、バルベルデ監督がこれを実行する確率は30%とみています。
前線の選手の守備は来期に修正してくると思いますが、普通のチームでいうハードワークしてくれる理想的な状況にはならないと思います。
・②サイドの選手を中央に絞らせてスペースを埋める
2つ目の解決の方法としては、中盤のサイドの選手が中央に絞って中央のスペースをケアすることです。
アトレティコが良いお手本で、最近の中盤の守備の主流といって良いかもしれませんね。
バルセロナの場合は左のイニエスタやコウチーニョは出来ていますが、主に右のサイドに入る選手がほぼできていません。
デンベレ、来期ならデニス・スアレスやアレニャになるかもしれません。
デンベレの場合は相手のSBをマークするだけでOKという指示な気もしますが、個人的にはチームの守備にもっと参加させるべきだと思います。
中盤がワンサイドにより過ぎるとサイドチェンジされたら心配に思うかもしれませんが、そこはSBがプレッシャーをかけにいけばOKです。
その間に中盤の選手は中央の危険なエリアをケアしながらスライドですね。相手にパス回しされると何度もスライドすることになりますが^^;
ワンサイドによって中盤を守備するということは、基本的に相手のボールをサイドに寄せたらそこでボールを奪う狙いがあります。
そこでボールを奪えていないなら寄せが甘いや、コースの限定が甘いなどほかの問題点が生まれていることを疑うべきです。
アンカーの脇や中盤の中央のスペースを埋めるという意味なら、サイドの選手が中央のスペースをケアすればほとんど埋まると思います。
バルベルデ監督なら来季にこれをもっと強化してくる気がしており、実行する確率は80%とみています。
中盤のサイドの選手の運動量とその他の選手の少しのスライドでできることなので、頑張ればできることですね^^
・③ハーフライン付近の守備ブロック時にむやみに前にボールを奪いにいかない
3つ目の解決の方法としては、中盤の選手が前にボールを奪いにいかないことです。
守備には2つの意味があります。
・ボールを奪いにいく守備
・ゴールを守る守備
バルベルデバルサではピッチ全体での1/3の前のエリアがボールを奪いにいく守備で、ハーフライン付近から自陣にかけた2/3のエリアはゴールを守る守備です。
しかし、ハーフライン付近ピッチ中央の1/3のエリアでもボールを奪いにいったりいかなかったりと、チームとしてどっちの守備をするのか統率されていないようにみえます。
前線の2枚はゴールを守る守備ブロックだと思って軽く守備をしているのに、中盤の選手はボールを奪いにいき前にプレッシングをかけてスペースを作ってしまいます。
来期はチームとしてボールを奪いにいく守備と、ゴールを守る守備をもっとはっきりする必要があります。
ゴールを守る守備の時にボールが奪えそうならボールを奪いにいってもいいのですが、バルサの中盤の中央の2人は基本ボールを奪いにいっているので、前にボールを奪いにいかないという選択肢を作るべきです。
来期はバルベルデバルサも2年目を迎え、ここはチームとして成熟してもらわないと困る部分なので、実行する確率は80%とみています。
・④空いたスペースを後方の選手が埋める
4つ目の解決の方法としては、中盤の空いたスペースを後方の最終ラインの選手が埋めることです。
バルサの場合は中盤の中央付近にスペースができ、そのスペースに相手選手に入られて使われていることが問題ですね。
そこを中盤の選手で埋めれないなら、最終ラインの誰かが埋めることも一つです。
しかし、これには大きなリスクが伴います。
最終ラインが3枚になることにより、一発のロングパスによるポストプレーやワンタッチパスで大ピンチの可能性が出てきます。
最終ラインが安定しないと中盤の守備関係なしにピンチを招いてしまうので、リスクを伴いますがこれも一つの方法です。
最終ラインのCB2枚は基本的に中央から離れてほしくないので大原則として前に出ないのですが、相手のFWが中盤に下がる場合は前に出て守備をするべきだと思います。
その時はバルサの両SBが中央へのカバーリングの意識を高めて、サイドを捨ててでもいいから中央を守るために中に絞るべきです。
こう対応してもワンタッチパスなどが絡んだ速い攻撃をされれば崩されてしまうので、この4つ目の方法は考えものです。
バルサは4バックなので難しいですが、5バックのチームならこの方法はとても有効になります。
バルベルデ監督はリスクを冒すことを嫌うので、実行する確率は20%とみています。
ケースバイケースで選手が各自の判断で対応するというのが正解になりますが、バルベルデ監督は基本的に4バックの陣形を崩すのを最も嫌いそうです。
・4つの解決方法というよりも前線の守備の甘さが中盤の問題を引き起こしている!
①前線にもっと守備を求めて追い込みを上手くする
②サイドの選手を中央に絞らせてスペースを埋める
③ハーフライン付近の守備ブロック時にむやみに前にボールを奪いにいかない
④空いたスペースを後方の選手が埋める
と4つの解決方法を説明しましたが、なにか1つにトライするというよりすべてを改善していくことが正解です。
4つ全てを複合して改善していくことが重要になります。
バルサの中盤の守備の問題を引き起こしているのは、前線の選手の守備の甘さが原因です。
ボールへの寄せの甘さ、コースを限定する甘さ、追い込みの甘さがあることにより、中盤の選手が前に出て守備をしないといけないことにつながっています。
だから中盤にスペースが簡単に生まれています。
メッシがいるのでバルサの場合、どうしても前線の守備は甘くなります^^;
これは仕方のないことなので、チームとしてどうやって守備をするのか、ボールを奪いにいくのか、ゴールを守るのかなど、話し合って“守備の意識を統一しておく”ことが最も重要だと考えています。
チームとしてバルベルデバルサは来期は2年目を迎えるので、完璧と言わないまでも今期より中盤の守備が良くなることを期待しています。
少しでも成長していれば僕は一定以上に評価をするので、チームとして成長してほしいものです。
3、まとめ
・来期は4-4-2がベースながら、4-3-3も併用
・バルセロナの中盤の守備の問題は前線の選手の守備の甘さが原因
・4つの解決方法をうまく複合して、チームとして統一された守備をすることが一番
回答ありがとうございます!
「神戸っ子」さん、コメントありがとうございます。
こちらこそ返答遅くなって申し訳ありませんでした。
これからもよろしくお願いします。