《質問》ルイス・エンリケの采配の動きは遅くないか?
質問があったので回答します。
「コクー」さんより
「いつも楽しく拝見しています。私も暗黒時代からのファン歴で同時期からのファンと勝手に親近感をいだいております。さて、さっそくですが質問です。ルイス・エンリケの采配についてです。正直、交代がやや遅く感じるのと、試合中の戦術変更などを感じず物足りなく見てしまっています。送り出した選手を信頼してるのかも知れませんが…。ぜひ分析・評価をお願いします。」
「コクー」さん初めてのコメントありがとうございます。自分はリバウドのバレンシア戦の劇的なオーバーヘッドのゴールからバルサの試合を深く見だしました。恐らくほぼ同じ時期からバルサを見ているので、昔のクラシコの時はレアルに負けないことが最優先だったなど話せば盛り上がれそうですね。
見解・回答
一応ルイス・エンリケの采配については昔に記事にしていたので、下部の関連記事である程度書いていたのですが、最近は書いていなかったので書きたいと思います。
・ルイス・エンリケの途中交代はほぼ決まっている!?
まずルイス・エンリケの途中交代が遅い件ですが、遅いと感じる機会はありますね。今季は怪我人が多く途中交代で変化を付けたくても付けれないという部分は同情の余地ありですけど。
基本的にルイス・エンリケ監督は、途中交代を試合前からあらかじめ決めている気がします。1枚目の交代する時間帯はほぼ60分と決まっていますし、ハーフタイムでの交代はほぼ怪我人が出ないと代えませんからね。
選手を信頼したり我慢強い監督とも言えます。ルイス・エンリケは大事な試合ではスタメンに信頼できる最高の11人を揃えているので、その選手と同等ぐらいでないと交代に踏み切りにくい監督という特徴が強いですかね。
基本的に途中交代は遅いと思いますが、今期に限っては交代したくても交代させる選手がベンチにいないというのが本音でしょう。攻撃に変化を付けたくても、ベンチを見渡してもサンドロとムニルでは一か八かの博打的な要素が強い気がします。
・試合中の戦術変更はほとんどない
試合中の戦術変更ですが、これはほとんどないと言い切って良いでしょう。途中交代の話にもなりますが、ルイス・エンリケは途中交代の選手を入れ替えることで状況を変化させようとすることが多いですね。
今のエンリケバルサは戦うベースの戦術があり、対戦相手によって若干の戦術変更を試合前に決めるているが、試合中には変化はないですね。シンプルにルイス・エンリケの手腕な気はしますが、ルイス・エンリケも監督として経験が短いので、対処するには難しいでしょう。
ほぼ試合が始まればピッチ内の選手達に任せた感じであり、ルイス・エンリケは細かいポジションやバランスの修正を主に指示しているように感じます。後は選手交代によるシステム変更ですかね。
動いて負けたらそれはそれで言われるし、動かなくても勝てる試合もあるし、これまで苦しみながらも勝てているのでルイス・エンリケ監督はこんな感じと昨季から受け止めています。
試合途中に大きく動くのを嫌い、流れが悪くても我慢する機会が多いですね。これは監督の性格によると思いますが、ルイス・エンリケ監督は何と言っても我慢強い監督だと思います。信じたらしばらくそれを見守るタイプですね。
ファンから見れば流れが悪いのに10分もほとんど動かないの(敗戦したセビージャ戦など)は理解に苦しみますが、ルイス・エンリケは選手達を信頼してある程度任せているので、選手達のポテンシャル含めて試合前のプランを変えることは少ないと思います。
・ルイス・エンリケは個を活かしチームを機能させるタイプの監督
ルイス・エンリケ監督は現状のバルサでは「バルサの選手達は世界でもトップクラスで賢い選手も多くいるので、選手達に制限を大きく付けずに気持ちよくプレーさせるのが1番」と感じているのかなと思います。受動的で選手達を動かすよりも、能動的に動いてもらう方が良いと感じているのでしょう。
暗黒時代のひと時のファン・ハールがバルサの監督だった時の、ファン・ハールの考える戦術に無理やり選手を当てはめてプレーさせるよりは、選手1人1人が伸び伸びと長所を出しやすい環境を最優先に考えている監督だと思います。
チームを機能させる為にイニエスタは守備にまわされる機会が多いですが、ルイス・エンリケはイニエスタなら出来ると信じていたからこの戦術を採用したと思っています。選手達のポテンシャルを誰よりも信頼しており選手達に任せすぎな部分はありますが、バルサではこうやって指揮するのがベストだと感じているのでしょう。結果が昨季からしっかりと残っているので、そこまで強く「やり方が悪い」と言い切れないのはあります。
先日のカンテラの記事などを見るにエンリケへの不信感を強く感じますね。
個人的には評価はされにくいですが、ロベルトのコンバートなど選手を活かす手腕がある時点で名将と呼んでいいと思っています。
確かにペップやモウリーニョのように交代カードで流れを変える能力には欠けているものの、それはアンチェロッティも同じです。
昨季のCLではアッレグリの方が評価された節がありますが、彼もテベスなどが抜けて苦戦しているという意味ではむしろ当時は持ちあげられすぎの印象がありました。
なによりペップの頃は補強禁止処分もありませんでしたし、スーパーカップを中2日の3連戦で戦うなんてこともなかったですし、それにバルサBの監督はエンリケだったんですから。
エンリケが貧乏くじばかり引かされている状況で結果を残してきていることはもっと評価されてもよいかと。
まぁ、完全に個人的な感想でしかないんですけどね。