17/18リーガ第29節 3/18 バルセロナ対A・ビルバオ 試合結果・評価
■ 目次
時間帯別試合支配率
※赤色はバルセロナ、白色は互角、黒色はアスレティック・ビルバオ
・バルセロナ15分、アスレティック・ビルバオ5分、互角70分
ビルバオはELから中2日と厳しい日程でカンプノウに乗り込み、その影響もあってかウィリアムズとアドゥリスをベンチに置いてバルサに挑んできた。
ビルバオは中盤の選手をそろえてプレッシングを強化してくると思われたが、疲れの影響もあるのかプレッシングが緩い。
バルサはブスケツ不在なのにビルドアップで苦しむことはなく、楽に試合に入れて攻撃する。
ビルバオのビルドアップのミスもありながら、バルサに何度もチャンスが訪れる。8分にパコ、30分にメッシがゴールを決めて、前半を2対0で終えた。
前半は完全にバルサペースで進み、久しぶりにバルサが圧倒的に支配した45分間だった。
後半になりビルバオは気を引き締めなおし、逆にバルサがリードしていることで少し緩くなったことで、後半はほぼイーブンながらビルバオ寄りで試合が進んでいった。
ビルバオに何度もシュートを放たれるが、攻撃に迫力がないこともありバルサは助かった。
そのまま試合は終了し、バルサは代表ウイーク前の試合を勝利で終えることに成功。
リーガ優勝まで残り9試合、あと少し^^;
試合での課題点
・2点リードにしては気を緩め過ぎた
後半にバルサはリードしていることもありペースを落としたが、今日はあまりにもペースを落とし過ぎた。ビルバオが後半からギアを上げたこともあり、後半が始まって5分後にはもう一度バルサもギアを上げる必要があった。2点のリードにもかかわらず5点リードしているかのような気の緩みようで、ビルバオに1点決められていたら危ない試合になっていた。気を緩めるなら、最低3点はリードはしておきたい。
試合での良好点
・守備陣はハードワークして隙をみせなかった
最終ライン、そしてラキティッチはハードワークし続け、少しも隙をみせずに90分間通して集中力が高くて良かった。今日の無失点はこの5人とシュテーゲンのおかげで、高い集中力には頭が下がる。残りの2カ月も、この集中力でお願いします^^
・攻撃でゴール前に何度も入りチャンスを何度も演出した
ビルバオから多くのチャンスを作り、特にゴール前へ上がるバルサの選手の姿には迫力があった。前半から攻撃の姿勢を全面に出し、前半で2点のリードを奪うことに成功。もっと決定機があっただけにリードを広げれる可能性があったものの、チャンスの時にゴール前にランニングするバルサの選手たちには迫力があり怖い存在だった。
監督選手評価・採点
※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMOMの選手。
監督エルネスト・バルベルデ(7)
バルベルデ監督はスタメンに起用できる、ほぼベストメンバーと思われるメンツを揃えて古巣のビルバオ戦に挑んだ。
前半はビルバオの出来が良くないこともあり、バルベルデ監督もベンチでそこまで心配な部分がなかった45分間。
後半になるとビルバオペースよりだったので苦労したものの、終わってみれば無失点での勝利を収めた。
3月最後の試合を勝利で収め、代表ウイークに気持ちよく入れる試合内容でもあった。
途中交代で試合のペースは動かなかったが、最終ライン中心にしっかり守備で逃げ切ったのは高評価。
GKシュテーゲン(7)
前半は出番なし、後半になるとバルサ陣地で試合が進んだこともあり忙しくなった。ビルバオのシュートが枠をとらえる回数は少なかったが、しっかりとセーブし、ハイボールのキャッチングやパンチングも的確で無失点で抑えた。今シーズンは足元のプレーだけでなく、セービングの方でも状況判断が良くなったきた印象。
DFセルジ・ロベルト(7)
前半はドリブルで局面打開をし、デンベレとのコンビによる攻撃も何度か良い形をみせた。後半はほぼ守備一辺倒になったが、コースを切りながら抜かれないようにうまく守り、右SBが完全に板についてきた。スペイン代表に今回は招集されなかったが、怪我でもしない限りこの選手を呼ばなかったら・・・という感じ。
DFピケ(8)
前回のチェルシー戦に続いて、安定した高いレベルの守備で無失点に大きく貢献。ボールを跳ね返すだけでなく左右や後方のカバーリングもうまく対処し、存在感があった。攻撃でも落ち着いたビルドアップでボールを持ちあがる機会もあり、お見事なプレーぶり。痛めている右ひざを気にするそぶりが何度もあり、CLの試合を考えればリーグ戦では本当に数試合休ませたい。
DFウムティティ(8)
強靭なウムティティが完全に戻ってきたと思える高いパフォーマンス。安定しながら局面で強さと速さと賢さでマイボールにし、ピケ以上に存在感があった。ビルバオ戦はいつも一回は怒るイメージがあり、なにもしてなかったけどイエローはもったいないので、もっと冷静に戦ていればなお良かった。
DFアルバ(8)
前半はコウチーニョの空けたスペースに何度も全力疾走で駆け上がり、攻撃でチャンスを演出。1アシストも決め、今日もある場の攻撃はバルサの武器だった。後半は守備の時間が長かったが左サイドをうまく守り、相変わらずのカバーリングの広さで幅広いエリアを守ったのは素晴らしかった。アルバもピケ同様に少しリーグ戦で休ませたい。
MFデンベレ(7)64分OUT
本当にこれまでのプレーは何だったんだろうと思えるほど、高いレベルのプレーを継続的に行っていた。今日はチェルシー戦ほど守備の役割はなかったが、守備でもそれなりに仕事をした。攻撃ではえぐい切り返しに、読めない両足のボールタッチやパスでビルバオ守備陣を崩し、1アシストも記録。以前書いたデンベレの改善すべき5つとメンタルも、ほぼ見られないという見事なプレーぶり。
MFパウリーニョ(7)
守備的な役割でまずは守備面で貢献し、チャンスとなれば前線に飛び出して攻撃でも絡んでチャンスを演出していた。シュートやラストパスなどもう少しで得点に絡めそうだったが、それは次のセビージャ戦のお楽しみということに。パウリーニョもデンベレ同様に中盤の中央でも起用できるくらいプレーが良くなってきており、これからラキティッチを休ませるのに助けてくれそうな存在。
MFラキティッチ(8)★
今日はいつものラキティッチというよりもブスケツの役割を担い、最終ラインのカバーリングやビルドアップでCBの間に入り、上手くブスケツの不在をカバーしていた。90分間集中力が切れずにハードワークしており、あまりの器用さとチームへの献身性に今日のMOMに選出。本当に頭が賢くサッカーを知っている選手。多くの日本人はシャビやイニエスタやメッシではなく、このラキティッチを目指してほしいと思えるほど優秀な選手。
MFコウチーニョ(8)85分OUT
左でキレキレのプレーを見せ、アルバとのコンビネーションも高まってきた。これだけ早くバルサに順応したのは驚きで、コウチーニョもラキティッチのように地味に頭の賢い選手。チームに対して何ができるかよく考えてそれをプレーでしっかりと表現し、レベルの高い選手だとあらためて感じさせた。今日はゴールだけという感じで、パウリーニョ同様にセビージャ戦での爆発に期待したい。
FWメッシ(7)
ビルバオの守備がボールウォッチャー気味と激しくないことからメッシは楽にプレーできて、前半に大きな存在感をはなってチームの勝利に貢献した。相変わらず前を向いてスピードに乗ったら止めるのが難しい選手で、今日もビルバオの選手から何度もファールを受けていた。強烈なシュートを当たり前に決めてくるあたり、もはや人間レベルではない^^;
FWパコ・アルカセル(7)74分OUT
貴重な先制点を決め、バルサの勝利に貢献した。久しぶりのスタメンだったがゴールで結果を出し、バルベルデ監督に良いアピールになった。本当はもう少しポストプレーやゴール前でシュートシーンに絡むパコが希望だったが、1ゴールはFWとして大きな仕事をしてくれた。
MFイニエスタ(6)64分IN
局面でみせる意味の分からないボールさばきでカンプノウを沸かせたが、全体的には体が重くて本調子には程遠かった。イニエスタ投入後も試合のペースは何も変わらず、そこだけは誤算となった。この代表ウイークでコンディションをもう一度上げてほしい。
MFビダル(6)74分IN
ビダルもイニエスタ同様に試合のペースを変えることはできず、存在感はあまりなくアグレッシブな姿も影を潜めた。途中交代でこれから何度もチャンスがくるだろうから、そのいくつかで結果を出してくれれば。
MFアンドレ・ゴメス(6)85分IN
ラスト数分間の出場で、少し気合いが空回りしてファールを何度もとられてしまった。それでもまずは全力プレーという姿勢はいいので、これから出場機会を得るたびにアピールに期待したい。
試合結果
バルセロナ2対アスレティック・ビルバオ0
得点者
8分パコ・アルカセル(アルバ)
30分メッシ(デンベレ)
最後に一言
前半と後半でまったく違う試合内容、試合展開になったがカンプノウでしっかりと勝利を収めて勝ち点3を加えることに成功。
バルベルデバルサの安定感があるといっていいかわからないが、最後の部分をしっかりと守る守備は健在で、今日も無失点の勝利も高評価。
代表ウイークでバルサファンにはとっては少し暇な2週間になりますが、バルサの選手の怪我のニュースが舞い込んでこないようにそこだけは祈っておきましょう^^
タグ:アスレティック・ビルバオ, 試合結果, 試合評価
今のラキティッチがブスケツの代役もこなせることはわかってましたが、パウリーニョのドブレも機能したのは良かったです。
2月の時点では無理だろうと思ってましたから。
今のバルサは自陣での守備にもそれなりの自信を持っていますね。
シティやバイエルンに通用するとは思いませんが、アトレティコやチェルシー相手には守りきりましたから。
ペップ時代やエンリケ時代にも何度かそういう機会はありましたが、バルサで44守備を戦術として確立したのは地味ながら革命的なことかもしれません。
選手層の都合でローテーションしにくいという大人の事情もあるので上手いこと体力温存しつつ完走して欲しいです。
「レト」さんいつもコメントありがとうございます。
パウリーニョとデンベレの活躍、ここにきて突如の嬉しいニュースですね。
今のバルサの守備をみていると、僕はエンリケバルサ1年目の
危ないんだが最後のところはしっかりと守るイメージが強いです。
中盤は突破され過ぎなんですが^^;
もう4月に入るので、息切れせずにタイトル獲得できるといいですね。
またのコメントお待ちしております。