17/18リーガ第27節 3/4 バルセロナ対アトレティコ・マドリード 試合結果・評価

時間帯別試合支配率

※赤色はバルセロナ、白色は互角、黒色はアトレティコ・マドリード

・バルセロナ10分、アトレティコ・マドリード0分、互角80分

首位のバルセロナ、2位のアトレティコと天王山となったこの試合に、両チームとも慎重に試合に入ってきた。

しかし、攻撃から守備の切り替えが速いという集中力が極めて高く、緊張感の高いまま試合は進んでいく。

バルサもアトレティコも4-4-2のシステムを使い、どちらも守備の集中力が切れないこともあって、なかなかフリーの選手ができない。

攻撃で決め手と決定機がないまま時間は過ぎていったが、26分にメッシがFKを沈めてバルサが先制。

そこから試合は少しずつ激しさを増し、球際の争いはより一層強く激しくなっていった。

メッシのゴール後にスコアは動かず、前半はバルサが1対0のリードで終えて後半へ。

後半も前半と同じで集中力が高く、中盤でしのぎあいの試合展開となった。

シメオネは時間がたつとともに攻撃的な選手を投入し、同点に追いつこうとしたが、最後までバルサは集中力を切らさずに守備にほころびをみせなかった。

後半はスコアが動かず終了し、リーガ天王山となるこの試合に、バルセロナは1対0で勝利した。これで2位との勝ち点差を8に広げた。

 

試合での課題点

・特になし

攻撃面で守備を固めたアトレティコを崩せないということはありますが、今日の選手たちの頑張りはよくやったとほめてあげるべき試合。もっと強くなるために改善点はありますが、今日はそのことは考えなくていいでしょう。

 

試合での良好点

・集中力の塊の統率された守備が素晴らしい!

今日の勝利は間違いなく守備が良かったことが挙げられます。アトレティコに決定機らしいものを作らせず、カウンター、セットプレーの守備も集中していて良かったです。特に中盤の選手のハードワークは光り、最終ラインの守備の負担を減らすことに成功していました。

 

・球際での激しい肉弾戦も恐れず立ち向かっていた

今日の勝利に必須だったこと、それはメンタル面での戦う気持ちでした。誰1人球際で弱々しい姿をみせず、激しいアトレティコの選手たちと対等以上に戦えていました。今日のバルサは本気中の本気で、現状の100%の実力をみせてくれました。大一番で勝負強いバルサを改めてみせてくれました。

 

監督選手評価・採点

※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMOMの選手。

監督エルネスト・バルベルデ(8)

気になる右SHにはコウチーニョを起用し、いつものバランスより攻撃性を考えたスタメンを送りだした。

スタメンの選手たちの出来はすこぶる良く、チーム全体で闘う意欲もあり、この大一番で立派な戦いぶりをみせてくれました。

イニエスタの負傷にはアンドレ・ゴメス、試合終盤には疲れているコウチーニョに代えて守備固めのパウリーニョ、今日のベンチメンバーではベストな交代策だったと思います。

試合の流れの中から得点はありませんでしたが、バルベルデ監督らしく守備をしっかり構築し、無失点での勝利を収めました。勝利という結果が今日はなにより良かった。

 

GKシュテーゲン(7)

セービングの機会は少なく、セットプレーなどの飛び出しが主な仕事。足元のプレーもいつも通り落ち着いてプレーしていて、サイドを変えるキックなど素晴らしかった。

 

DFセルジ・ロベルト(8)

出足のいいパスカット、サイドでの対人の守備などで右サイドの守備をしっかり守って攻撃に転換させた。攻撃ではスペースがあればドリブルで駆け上がり、前の試合とは違って積極的に攻撃していた。少しでも隙があればそこを突く攻撃をみせ、頭の賢さもみせた試合だった。

 

DFピケ(8)

最終ラインをコントロールし、アトレティコFWを何度もオフサイドにかけた。ハイボールの跳ね返し、カバーリングもお見事で、タックルでボールを奪い返すこともあった。攻撃でもサイドチェンジなどビルドアップはお見事で、セットプレーでは惜しいヘディングもあり、攻守において言うことなしのパフォーマンスだった。

 

DFウムティティ(7)

激しい試合だったが中盤の選手の頑張りもありそこまで仕事はなく、自分がやるべき仕事はしっかりこなした。中央でコースを読んで跳ね返し、ボールの処理もお見事。今日のウムティティは安定したプレーをみせた。

 

DFアルバ(8)

左サイドを駆け上がり、チャンスメイクとはいかないまでも幅を使うことに成功し、チームの攻撃を活性化させた。守備でも1対1で粘り強く守り、左サイドを突破させる機会はほとんどなかった。唯一パスが引っ掛かるシーンが多く、そこだけが危なっかしかった。

 

MFコウチーニョ(8)84分OUT

始めは右での起用だったが、スアレスとのコンビで見事な崩しをみせた。左からも惜しいシュートを放ち、コウチーニョが攻撃でひとつアクセントをつけていた。ボールロストがありながらも切れ味あるドリブルで突破も見せ、アトレティコからしたら脅威になった選手だった。守備でもハードワークで自分のポジションを守り、大きくチームに貢献した。

 

MFラキティッチ(9)

ブスケツがマークされた中、ラキティッチがサポートしてよくボールをさばいていた。攻撃が加速されたわけではなかったが、左右にパスをしてボールをよく動かしていた。守備ではハードワークの塊の守備をみせ、中盤の中央をブスケツと2人で守りきった。まぁまぁ目立ちながら良いプレーが多かった。

 

MFブスケツ(9)

攻撃ではマークされてあまりパスがさばけなかったが、ボールを受けたら効果的なパスとつなぎのパスを織り交ぜてうまいパス回しをみせた。バックラインの前で基本ドシッと構えながらも、前に出たらボールを奪って攻撃につなげることもあり、ラキティッチ同様ハードワークの塊の守備をみせた。影のMOMはブスケツかもしれない。

 

MFイニエスタ(8)35分OUT

右足のもも裏の負傷で無念の途中交代。しかし、それまでのイニエスタの中盤での存在感はすさまじく、バルサの攻撃を前に進める役割に大きく貢献した。ボールを失わないだけでなく球際でも激しくいっており、前半だけのMOMに選んでもおかしくない活躍ぶり。負傷の度合いが軽く、早く復帰してくれないと困る。

 

FWメッシ(9)★

なんといっても決勝点を決めたFKが素晴らしかった。チームが試合の流れから攻めあぐねてチャンスが少ない中、セットプレーからスコアを動かして試合を楽にして有利に運べた。ボールを受ければアトレティコの攻撃に圧力をかけ続け、ドリブル突破で何度も魅せた。守備でもいつもよりハードワークしており、試合の大事さを理解しておのずと体が動き、チームの守備を助けていた。

 

FWスアレス(8)

最前線で何度もアトレティコCBに圧力をかけ、突破するシーンは少なかったが、こんなFWがいたら嫌だろうなというプレーの連続だった。何度か惜しいシーンはあったがゴールとはならなかった。それでも最前線でボールを受けて攻撃の起点を作り、守備ではプレッシングを休むことなくかけてよく走って闘っていた。

 

MFアンドレ・ゴメス(6)35分IN

イニエスタ負傷で前半での投入となり、何度も悪いプレーがあった。しかし良いプレーもあり、そこまでパフォーマンスは悪くなかった。なによりハードワークが目立ち、どんな時でも走っていてチームのために走力で貢献した。カンプノウでブーイングしている人が何人かおり、これはアンドレのためにならないから本当に止めてほしい。敵のファンからのブーイングなら影響がなくても、味方のファンからのブーイングは確実に影響を受ける。アンドレは消極的なプレーが目立ち、それはバルサファンのブーイングも多少影響しているようにみえた。

 

MFパウリーニョ(6)84分IN

守備固めのパウリーニョはいい仕事をする。そこからの数少ない攻撃も良く、この起用方法ならパウリーニョの中盤の中央起用も納得できるパフォーマンスだった。攻撃ではなく守備にウェイトを置いたパウリーニョは、相当守備で貢献してくれる。今日も守備面で大きく貢献していた。

 

試合結果

バルセロナ1対アトレティコ・マドリード0

得点者

26分メッシ

 

最後に一言

リーガ天王山となるアトレティコとの試合で、無事に勝利を収めて勝ち点差を8に拡げることに成功。

セットプレーからのゴールでバルサらしくないですが、これもサッカーなのでまずは勝利を喜びましょう。

大一番でバルベルデバルサの選手たちがリアクションをみせたことも高評価。リーガ優勝に大きく近づいた勝利になったと思います。

アトレティコは選手数が少ないこともあり、ELで勝ち進めば4月は厳しい戦いとなり、リーガの勝ち点を落とす可能性が高いと予想しています。

 
 

2 Responses to “17/18リーガ第27節 3/4 バルセロナ対アトレティコ・マドリード 試合結果・評価”

  1. 大魔人プジョル より:

    こんにちは。アトレティコ戦、正直負けも覚悟していたので、ホッとしていますが、唯一、イニエスタの負傷が残念です。

    今度のCLチェルシー戦はイニエスタとセメド(そして、コウチーニョ)が使えない厳しい戦いになりますが、ベストな先発イレブンはどう考えますか?

    自分はシステム4-4-2で、
    守備に重きを置いて……

    テア=シュテーゲン
    ロベルト、ピケ、ウムティティ、アルバ、
    ラキティッチ、ブツケツ、
    右パウリーニョ、左ゴメス、
    メッシ、スアレス

    なのかな……と、思っています。

    中盤の守備がやばそうですが、
    トップ下メッシで、
    ツートップをパコ、スアレス、
    も観てみたいのですが……(^_^;)

    • バケンジ より:

      「大魔人プジョル」さん、いつもコメントありがとうございます。
      質問のほう回答しました。

      イニエスタとコウチーニョがいないと、
      ここまで起用する選手に悩むとは思っていませんでした。

      バルサスタイルのボール保持できる選手がいないのも問題だと感じており、
      こういう面からもバルベルデバルサは
      選手のタイプが変わってきたなという印象を受けます。

      これからもブログよろしくお願いします。
      また質問・疑問点があれば、お待ちしております。

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