前線からの激しいプレスが復活すれば強さを取り戻す!?

国王杯ラウンド32のファーストレグのビジャノベンセ戦では良い結果をカンプノウにもって帰れずに少し残念だったが、セカンドレグで勝てば良いだけなのでそこまでショックを受けなくても大丈夫な心配事である。

前回の記事(下部の関連記事内にあります)で「バルセロナのパフォーマンスがここから確実に上がる3つの理由!」を書いたが、安定的に勝つならもう1つ重要なことがある。

それが「前線からのプレスさえ復活すれば、安定して勝利できる内容に!」という今回のテーマです。

昨季のCLバイエルン戦を見て感じたプレスの激しさ

ふと昨季のCL準決勝のバイエルン戦のファーストレグの試合を見ていたら、バルセロナの選手達の頑張りにやはり凄みを感じる試合であった。CL準決勝、相手がバイエルン、ファーストレグがカンプノウ、相手監督がグアルディオラなど選手達のテンションが勝手に上がる状況であり、バルセロナは強いと感じさせるチームであった。

今季のこれまでの戦いぶりと比べて真っ先に感じる違いは、攻守の切り替えの速さと、それに伴いチーム全員での激しいプレスである。コンディション面や状況からくるテンションを考えたらシーズンで何試合も戦える試合内容ではないが、それでも現状のバルセロナにはこの2つの要素が圧倒的に欠けていると感じさせられた。

前線の南米トリデンテがボールを追い回しているシーンや、必死に戻るシーンは見ていて感動すら覚えるものでもあった。中盤の選手達の激しさや攻守の切り替えの速さも、全力を出して戦っていると感じさせるには十分であった。

攻撃から守備への切り替えの速さとダッシュをするかしないか

現在のバルセロナの問題は守備と言われるが、それは完全に前線からのプレスが欠如していることにより、後方の選手の守備の負担が大きくなっていることが原因である。

攻撃から守備への切り替えが今のバルサの選手達は遅く、試合に集中しきっていないように感じられるほど遅いシーンがたびたび見られる。特にそれは前線の選手のスアレスネイマールに見られるものであり、メッシ不在後はより一層守備への意識が低くなっている。

「右に入るサンドロかムニルに守備を任して、俺たち2人は攻撃で結果を残せばいいんだよ」というのが見え見えであり、決して間違いとは言えないがチームとしては機能しなくなっている原因である。

相手の中盤の選手がボールを持ってもバルサの前線が守備(挟み込み)をしないことで、容易にボールを持たれ精度の高いパスを通される可能性がある。何よりボールを奪い返す作業がどんどん低くなり、それだけ速攻に行くのにも距離が長くなったり、自陣のゴール前での守備回数が増えるデメリットがある。

バルサで活躍したデコが昔「5~10mダッシュしてボールを奪い返した方が、自陣に30m~40mも戻るより良い」というコメントを残していた。バルサの最大の強みであるボール保持にもつながるものであり、その数メートルをダッシュするかしないかでチームの守備は良くも悪くもなる

解決するには選手自身が守備の大事さを再認識する必要があり、チームとしてこの場合はチーム全員でプレスをかけるという意思の疎通が必要である。プレスをかけずに下がる守備もあって良いので、チームとしてはっきりとした守備の形を取らなければいけない。

最高の解決策はメッシの守備

本来なら戦い方や守備のプレスのかけ方含め監督であるルイス・エンリケの役割なのだが、チームが危機にならないと大きな改善は見られない気がする。選手達が自分達で気付くことが最高なのだが、ピッチに立ってたりそれに慣れてしまうと気付かないものである。

最高の特効薬はメッシであり、ほとんど守備をしないことが許されているメッシがダッシュでプレスをかけることで一気にチームとしてプレスを取り戻すだろう。

チームの第2キャプテンでもあるメッシが、現在スタンドで試合を見ていてチームのプレスの弱さを感じているだろうから、メッシ復帰後にプレスが復活する可能性が高くなる。

バルサのリーダーの1人でもあるメッシが復帰しても前線のプレスが改善されないのであれば、昨季のように危機に陥ってチームがまとまるのを待つしかないだろう。特に危機もなくこのままノラリクラリ戦っていたら、シーズン後半戦の3月辺りから強豪チームとの対戦で悲しい思いをする可能性は高いようにも感じる。

 
 

1 Responses to “前線からの激しいプレスが復活すれば強さを取り戻す!?”

  1. レト より:

    同じく三冠達成後の翌シーズンである9-10シーズンも守備が緩くなってましたし、今はターンオーバーも難航しているのでプレスの復活は言うほど簡単な問題ではないでしょうね。

コメントを残す

このページの先頭へ