《質問》コウチーニョの不調の原因と改善策は?

コメント欄に質問があったので回答したいと思います。

『こんにちは、いつも楽しく拝見させていただいています。

昨シーズンは加入から結構ゴールも決めていたコウチーニョ。

終盤に来て復活気味ですが今シーズンは不調で散々に叩かれています。

ボク個人当初はタイプ違えどイニエスタの後釜と期待したのですが、ブラジル代表とは違ってバルサの中盤には物足りないみたいですね。

不調の原因と改善について解説いただければ幸いです。』

 

貴重なコメントありがとうございます。コメント欄は記事の下部にあります。

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見解・回答の目次

1、「中盤の選手ではないアタッカーのコウチーニョの基本ポジションはFW」

2、「コウチーニョ不調の原因はメンタル面だけではなく様々」

3、「コウチーニョの実力なら現状のバルサでもさらに活躍できる!」

4、「まとめ」

 

1、中盤の選手ではないアタッカーのコウチーニョの基本ポジションはFW

・コウチーニョは相手に仕掛けるアタッカータイプ

コウチーニョを多くのメディアがイニエスタの後釜として報道していました。

なのでコウチーニョが中盤でプレーして、活躍する姿を想像していたバルサファンは多いのかもしれませんね。

それでもコウチーニョは相手に仕掛けるバリバリのアタッカータイプの選手です。

ブラジル代表では確かに左のインテリオールとして中盤でプレーしていましたが、ネイマールとポジションが被るからその位置でプレーしていただけです。

コウチーニョは左のインテリオールながら左サイドに流れたりゴール前に侵入したりと、ネイマールとポジションチェンジを繰り返しながらアタッカー兼ボールを動かす役割をしていました。

ブラジル代表でも主な役割はアタッカーと記憶していますし、バルセロナの求める中盤の選手とは少し違いますね。

 

・バルベルデバルサの中盤に求められる能力はパス回しとバランサー

バルセロナの中盤の選手に求められる主な能力は、基本的にパスを回す能力の高さです。

それに加えてキープ力や相手をかわす能力があればなお良し。

バルベルデバルサになってからは、パスを回す能力以外にチームのバランスをとる能力が強く求められているように思います。

ブスケツとラキティッチはその代表格ですが、アルトゥールも左サイドの攻守ににおいて気を使ってプレーしています。

アルトゥールにはもっとゴール前に顔を出してゴールに直結するプレーを期待していますが、コウチーニョやアルバが攻めあがることで後方に位置してバランスをとっていますね。

パスを回す能力、バランスをとる能力、他には守備力も求められますし、これらの能力をコウチーニョはそこまで持ち合わせていません。

コウチーニョの良さはボールのないところでのフリーランニング、ミドルシュート全般における右足のキック、周りと連携して崩せる攻撃力などです。

コウチーニョはバルセロナの基本的な中盤の選手としても少しタイプが違いますし、バルベルデ監督が求める中盤の選手としてはさらに違うように思います。

 

 

2、コウチーニョ不調の原因はメンタル面だけではなく様々

・噂されているメンタル面の不安定は間違いなくある

コウチーニョの不調の原因ですが、パフォーマンスが大きく落ち込んだ時はメンタル面について取り上げられていましたね。

確かに不調がひどいときは仕掛けることさえなくなり、コウチーニョは自身のプレーを見失っていたように思います。

メンタル面の不安定さから自信喪失に陥り、積極性が欠如する時期がありました。

メディアの影響か、カンプノウに詰めかけるファンのため息やブーイングか、コウチーニョはプレーに安定感を失っていました。

試合中にいいプレーを1つか2つすればその試合はノリノリなんて試合もありますし、コウチーニョはメンタル面で不安定な部分はあります。

 

 

・コウチーニョ不調のその他の原因

しかしコウチーニョ不調の原因は、メンタル面だけではないように思います。

そのほかの原因としては「左サイドのアルバの攻撃参加を気にしてサイドに張れない」「対戦相手のコウチーニョ対策」「左サイドで自分を追い越す選手がアルバだけでコウチーニョの連携攻撃の単調化」「メッシに気をつかいすぎて得点機を逃す」を考えています。

 

・「左サイドのアルバの攻撃参加を気にしてサイドに張れない」

バルセロナのアルバの攻撃参加は大きな武器なのですが、それに伴いコウチーニョは窮屈な攻撃しかできていないと思います。

コウチーニョは足を止めてボールを受ける選手ではなく、動きながらボールを受けて仕掛ける選手です。

そういう意味でアルバの進路をふさがないために左サイドは空けてプレーしています。

左の中央付近でプレーするしかないコウチーニョはプレーエリアを限定されており、コウチーニョの良さは出にくい現状だと思います。

リヴァプール時代は左サイドで張った位置からカットインや、斜めの動き出しで相手の裏を取ってフィニッシュや折り返しというシーンも多かったと思いますが、バルセロナではそのシーンは少ないですね。

 

・「対戦相手のコウチーニョ対策」

今シーズンは対戦相手がコウチーニョ対策をしっかりしている点も不調の原因だと思います。

昨シーズンの半年間は簡単にコウチーニョが中央にカットインしてシュートを打てていましたが、今シーズンはコウチーニョがボールを持つとカットインシュートを最も警戒されています。

1対1ならともかく、後方でカバーリングがいたり1対2という状況が多く、コウチーニョのミドルシュートが相手に引っかかるシーンは多いです。

相手チームもコウチーニョの特徴は理解してきたので、当然の対策と言えるかもしれませんね。

 

・「左サイドで自分を追い越す選手がアルバだけでコウチーニョの連携攻撃の単調化」

昨シーズンは左のインテリオールでイニエスタがプレーしていましたが、今シーズンはアルトゥールがプレーしています。

アルトゥールが悪いというわけではありませんが、イニエスタはバルサのサッカーを完全に理解していて攻撃参加を何度もしていましたが、アルトゥールは基本的に後方でフォローしているだけです。

コウチーニョは1人で単独突破できるような選手ではありませんし、キレのあるフットワーク、緩急あるドリブル、ワンツー、フリーランニングで相手を崩す選手です。

昨シーズンはイニエスタがスアレスとコウチーニョの間に入って攻撃参加をしていましたが、不在になってワンツーとフリーランニングが単調化してきたように思います。

コウチーニョのフリーランニングは相手のSBの裏のスペースへのランニング、ワンツーはスアレスとのワンツーが主です。

これしかほぼパターンがなく、対戦相手からしたら守りやすい状況になっているように思います。

コウチーニョは本来その状況次第でいい攻撃を仕掛けれる選手ですが、スアレスとの距離感が開けば孤立気味ですし、攻撃のプレーの選択肢が限られている現状な気がします。

 

・「メッシに気をつかいすぎて得点機を逃す」

最後はメッシへ気をつかいすぎてコウチーニョ自身のチャンスを逃しているように思います。

メッシが見えたら強引にパスを回している状況も多く、それで変に引っかかってボールロストしますし。

ゴール前でシュートでいいシーンでもメッシにパスを選択したりと、メッシへの気遣いは多すぎます。

メッシもコウチーニョが活躍できるようにパスを回しているように見えますが、コウチーニョはメッシからパスを受けたら「これは決めなきゃ!!!」と力んでいるように思います。

負のスパイラルな状況で、もう少し力を抜いてプレーすればより多くの得点には絡めていたはずです。

 

 

3、コウチーニョの実力なら現状のバルサでもさらに活躍できる!

・コウチーニョのチームではないバルサではチームに合わせるしかない!

これまでメンタル面の他に4つのコウチーニョの不調の原因を書いてきましたが、コウチーニョ自身が改善できるのはメンタル面とメッシへの気遣いを減らすくらいです。

他の3つはコウチーニョ自身の問題というより現状がその状況ですし、コウチーニョがうまくその中でプレーするしかありません。

バルセロナがコウチーニョのチームならコウチーニョがもっと快適にプレーできるように改善するでしょうが、残念ながらバルセロナはメッシのチームです。

コウチーニョにとっては活躍が難しい現状でも、チームに合わせながら活躍することが求められています。

 

・シンプルにプレーしながら仕掛けるタイミングを見極めろコウチーニョ

コウチーニョのプレーに注文を付けるなら、基本的にもっとシンプルにプレーすべきです。

アタッキングエリア以外では基本的にパスをさばいて動き出す形でOKで、不用意なボールロストの回数は減らしてほしいと思っています。

ボールをキープしてほしいところでコウチーニョはボールロストしているので、バルサファンの多くはここに不満があるのかなと推測しています。

フォローがないとパスもさばけませんが、それならボールを動かしてボールキープで、相手を背中で受け止めてキープできるフィジカルはコウチーニョにはありません。

ボールを動かすキープもボールロストしにくい斜め後方や横でいいのですが、コウチーニョは対峙する相手より優位になろうと斜め前に動かしすぎです。

それによってボールロストしているように思いますし、それはもったいない。

ハーフライン付近ではプレーはシンプルに、そして相手に仕掛けるタイミングをもう少し見極める力がコウチーニョには必要だと思います。

サッカーは対峙する選手に仕掛ければいいというものではありませんし、ボールキープする状況でも相手に仕掛けてしまうのがコウチーニョの悪い癖です。

ブラジルの選手は近くに相手がいたら、シンプルにパスを回すのが苦手なんですかね。

ボールを回すときはボールを回す、仕掛けれるときは仕掛ける、このメリハリはもう少し欲しい。

何度も言っていますがコウチーニョの持っている能力は素晴らしく疑いの余地はないので、あとはそれを活かすだけです。

コウチーニョの能力ならバルセロナで活躍できますし、最近は連携面も上がってきたのにここで他のクラブへ移籍するともったいないように思います。

 

 

4、まとめ

・コウチーニョは中盤というよりFWのアタッカーの選手

・コウチーニョの不調の原因はメンタル面以外に4つ考えられる

・コウチーニョは現状で確実にできることをする、これだけで活躍できる

 
 

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