17/18リーガ第26節 3/1 ラス・パルマス対バルセロナ 試合結果・評価

時間帯別試合支配率

※赤色はバルセロナ、白色は互角、黒色はラス・パルマス

・バルセロナ15分、ラス・パルマス0分、互角75分

ラス・パルマスはパコ・ヘメス監督ということもあって、最終ラインから徹底的にパスをつなぐサッカーをしてきた。守備はマンマークも取り入れた激しいプレッシングで、このやり方もやはりパコ・ヘメス。

バルサはラス・パルマスがパスをつなぐことを考慮し、いつも以上に前線からプレッシングを仕掛けた。

前半の序盤はラス・パルマスのビルドアップが良くない時間帯が多く、バルサが主導権を握って進めた。その中でメッシがFKからゴールを決めバルサが先制。

時間とともにラス・パルマスのパス回しは良くなり、バルサのプレッシングもかわされだす。そこからラス・パルマスにも良い形が生まれだした。

お互い何度かチャンスがあったが、前半の45分間ではさらなる得点は生まれず、バルサが1対0のリードで後半へ。

後半は開始早々ラス・パルマスがPKを獲得し、それを決めて1対1に。

このゴール後も前半とおなじような戦いが続いたが、パコ・ヘメス監督は試合終盤に守備に重きをおいてきた。

勝ち越しゴールを狙うバルサはコウチーニョ、デンベレを投入したがラス・パルマスの牙城を崩せず、1対1の同点で試合は終了。

バルサは主力を多く起用したこの試合で勝ち点2を失い、アトレティコとの天王山に勝ち点差5で挑むことになった。

 

試合での課題点

・サイドの攻撃がうまく使えていなかった

プレッシングから速攻の形が多いのでSBが攻撃に絡む回数は少なく、さらに右のビダルはフリーでも使われなかったりと攻撃が中央に集中した。遅攻でも速攻でもサイドをうまく使って攻撃できれば、もっとチャンスができた。

試合終盤はサイドを使えばピッチの幅を使えるのに、その選手への信頼度が低いせいか、かたくなに中央突破をしようとしてチャンスすら作れなかった。

 

・試合というよりパウリーニョのCHはマジでムリ!

パウリーニョに罪はなく、パウリーニョにはパウリーニョにできることを任せるべき。攻守のバランスもとれなければ、守備のカバーリングも遅い。攻撃参加も少なく、パウリーニョをマイナスと感じる。この位置なら1月にパフォーマンスが良くなったアンドレ・ゴメスを起用するなり、イニエスタをブスケツの横でプレーさせた方がまだマシに思える。

 

試合での良好点

・前半序盤のハイプレスの意識だけは良かった

この試合で良かった点は少なかったが、前半のハイプレスは良かった。ラス・パルマスにかわされて少しずつ甘くなってはいくが、ハイプレスではまる機会がありこれはポジティブ。敵陣地で試合を進めるためにも、毎試合これくらいハイプレスをかけてもいい。

 

監督選手評価・採点

※()の中の数字は選手評価点。6が平均で1が悪く10が最高点。★はMOMの選手。

監督エルネスト・バルベルデ(5)

メッシとスアレスを起用し、DFとMFにローテーションをしながら勝利を狙ったが、結果は引き分けとうまくいかなかった。

結果というよりもパウリーニョのCH起用、そして交代の1枚目がパウリーニョでなかったのがとても不思議。このパウリーニョなら他の選手の方が、もっと良い活躍をみせれそうなのだが。

交代策もいよいよというかバリエーションはなくなり、ほぼ読める交代策になり相手も対策がたてやすくなってきた。

パコ、アンドレ、デニスという活躍してきた選手を、これまでほぼ起用しなかったことが、このシーズン終盤ではバリエーションをなくし痛手になるかもしれない。

 

GKシュテーゲン(6)

ほぼ出番はなく、足元のプレーが少しあったくらい。PKは相手のキックがうまくどうしようもなく、それ以外は最後まで体勢を崩さずシュートコースを限定したりと、いつも通りの良いシュテーゲンだった。

 

DFセルジ・ロベルト(6)

どこかいつもよりおとなしいセルジ・ロベルトで、攻撃参加も少なかった。ビダルやデンベレと連携してもっと崩せそうにみえたが、高い位置に侵入する回数は少なかった。守備では裏を取られるシーンもあったが、ウムティティのカバーリングをしたりと仕事はしていた。

 

DFウムティティ(5)

今日のウムティティは体がとても重そうで、スピードもなかったように見えた。裏へのケアがあまりにもずさんで、何度か危ないシーンを作られた。慣れない右CBで体の使い方も違って難しいとは思うが、安定した良いプレーを期待したい。ここ数試合少し不安定なパフォーマンス。

 

DFベルマーレン(7)

怪我からの復帰で言えば2試合目だが、安定したパフォーマンスだった。体もムリがきいて打点の高いヘディングをみせたりと、ベルマーレンの出来はこの試合で数少ないポジティブなひとつだった。このまま怪我なくシーズン終了まで期待したい。

 

DFディニュ(5)

守備では問題がないものの、攻撃ではほぼ見せ場はなかった。左の攻撃でチームメイトの信頼度が低いせいかパスも回されず、数少ないチャンスでは残念なプレーが目立った。久しぶりの出場で難しいとは思うが、もう少し良いプレーを期待していた。ハンドでのPK献上はドンマイ!

 

MFビダル(6)57分OUT

アグレッシブに攻守に動き、何度か右からチャンスも作っていた。守備ではプレッシングと自分の仕事はこなしており、ビダルの出来は悪くはなかった。セルジ・ロベルトともっと連携した攻撃ができればいいのにな。

 

MFパウリーニョ(5)63分OUT

このポジションで起用し続ける限り、パウリーニョの評価はどんどん下がる気がする。そして、パウリーニョの評価はほぼ“5”になる気もする。攻撃で何度か良い形はあったものの、パウリーニョの良かったところはそれだけで、前半序盤は存在感がほぼ消えていた。バルベルデ監督にはどうか起用ポジションを変えてほしい。

 

MFブスケツ(6)

高い位置に何度もプレッシングをかけ、自陣の守備ではCBの前を守ったりと大忙しの試合となった。ブスケツの出来はいつもと変わらないが、組んだ相方がパウリーニョということもあって、守備で守る範囲が大きくなって苦労した。攻撃のパス回しはいつも通り良かった。

 

MFイニエスタ(6)75分OUT

高いキープ力に狭いエリアでのプレーが良く、イニエスタの存在感は光った。それでもラストパスなど少し精度を欠く回数はいつもよりあり、そこはイニエスタらしくなかった。

 

FWメッシ(7)★

ボールを受ければ前を向きラス・パルマスのゴールへ突進し、イエローを何度も誘発した。見事なFKも決め、メッシのコンディションは良かった。それでももう少しボールを引き出す動きがあればなお良く、今のメッシはマンマークなどタイトにマークされれば、ボールタッチ回数は明らかに減る。

 

FWスアレス(6)

何度かゴールチャンスはあったが、決めきれず不発に終わった。終始次のアトレティコ戦を意識して激しいプレーは遠慮し、そのミッションは達成した。ポストプレーでもいいプレーをみせており、次の試合での爆発に期待。

 

MFコウチーニョ(7)57分IN

右で投入され、左に移動してとポジションを変えたが、どちらでも良いプレーをみせた。バルサスタイルにも慣れだし、ボールタッチ回数も増えてコウチーニョの良さがそれに伴い出始めている。CLに向けてローテーションを考えても、ここからリーグ戦はコウチーニョをスタメンで起用し続けてもいい。

 

MFラキティッチ(6)63分IN

ラキティッチ投入後あたりからラス・パルマスが少しずつ守備に重きを置きだし、ラキティッチ投入の意味はそこまで効果的とはならなかった。それでもラキティッチのパフォーマンスはいつもと変わらなかった。

 

MFデンベレ(6)75分IN

どうにか逆転をしようと奮闘していたが、若いせいもありまだ状況の中で悪いプレーをするときもあった。それでも何とかしようという精神は良く、コンディションが戻ってきだしたと同時に、精神が良い状態になってきたのはポジティブ。

 

試合結果

ラス・パルマス1対バルセロナ1

得点者

21分メッシ

48分カジェリ[ラ]

 

最後に一言

ラス・パルマスのアウェイゲームが簡単ではないことはわかりつつも、パコ・ヘメスのチームということもあって勝てるかなと思っていたが、予想以上に苦戦しての引き分け。

それでもパコ・ヘメスの戦い方は予想を超えるものではなく、バルサが前半で追加点を奪えていればしっかり勝てた気もする。

バルサの出来があまり良くなかった試合という印象であり、中2日のアトレティコ戦には少しばかりの不安を抱えながら挑むことになりそう。

 

PS.

少し体調を崩していて、ブログのリニューアル止まってしまいました^^;

体調もほぼ回復してまた再開するのでよろしくお願いします。

インフルが流行しているので、体調管理にはご注意を。

 
 

2 Responses to “17/18リーガ第26節 3/1 ラス・パルマス対バルセロナ 試合結果・評価”

  1. レト より:

    前半戦の貯金を浪費し、いよいよチームは追い詰められてきましたね。
    後半戦の采配も振るわなくなりチームが勢いづく足がかりが見えません。

    そして今回のデンベレには同情してしまいます。
    大型補強でジョーカー的な役割を期待されているとはいえ
    未熟な選手を難しい局面で使っては自信喪失に繋がりかねないと思います。
    試合前はデンベレスタメンで、押される展開になったら交代すると想っていましたが、監督の采配は真逆でした。

    ・前半戦で相手を圧倒できず、「リードした試合で控えに出場機会を与える」という計算ができない
    ・せっかく活躍した若手も負傷離脱後は数試合でまた使わなくなってしまう
    ・控えに要求する役割が酷

    バルサの大型補強路線は賛否両論ですが、今のバルサは若手が育つ環境ではないと思います。
    次のアトレティコ戦はもちろん4月の連戦も不安でしかないです。
    いざとなったらCLを捨てる覚悟も必要になるかもしれません。

    • バケンジ より:

      「レト」さんいつもコメントありがとうございます。
      分析されていてとてもタメになります。

      デンベレは怪我もあって、
      ほぼバルサに適応できずにシーズン終盤を迎えたのが不運ですね。
      それでも起用は続けると思うので、活躍は気長に待っていきましょう!

      バルベルデ監督の交代策は悪いものではなかったと思いますが、
      バルベルデマジックというか交代選手が活躍し過ぎたことで
      交代選手への期待のハードルが上がっているのかもしれませんね。

      バルサの大型補強には完全に否定のスタンスです(笑)
      CLは諦めませんが、捨てるというよりは…普通に敗退するかも!?

      連戦で主力の選手の疲れは心配を超えて限界にきているようにも思え、
      そこがバルベルデバルサの大きな心配点になってくるのは間違いないと思います。

      これからもブログとコメント残しよろしくお願いします。

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