バルベルデ監督がバルサのサッカーを完全復活させるためにするべき2つのこと!

バルベルデ監督のバルセロナでの3シーズン目がスタートしましたね。

チーム成績(リーガ2連覇、国王杯優勝と準優勝、CLベスト8とベスト4)は

悪くないのですが、CLの敗退の仕方とやっているサッカーで今シーズンの続投にはファンから疑念が抱かれていました。

バルトメウ会長が続投させて3シーズン目を迎えましたが、

ファンから期待されているのはリーガ優勝だけでなくCL優勝、

そしてバルサらしいサッカーを実現してほしいところとなっています。

今回は、バルベルデ監督がバルサらしいサッカーを完全復活させるためにするべき2つのことについてです。

 

目次

1、バルサらしいサッカーをするために高い位置でボールを奪い返すプレッシング

2、パスを回して相手を崩すためにボールをもっていない選手たちの動きの質と量を高める

3、まとめ

 

 

1、バルサらしいサッカーをするために高い位置でボールを奪い返すプレッシング

・バルサらしいサッカーとは「ボールをポゼッションして(美しく)勝利するサッカー」

バルサらしいサッカーをまずは簡単に復習します。

バルサらしいサッカー=「ボールをポゼッションして勝利するサッカー」

この定義で間違いないはずです。

ポゼッションサッカーが美しいかは個人それぞれの価値観にお任せしますが、

バルサと言えばポゼッションサッカーが代名詞ですよね。

 

 

・バルサらしいサッカーを完全復活させるために参考にした2チーム

今回の記事を書くにあたって、参考にしたのは昨シーズンのアヤックス、そしてペップ時代のバルサです。

この2つのチームに共通することは、

昨シーズンのバルサよりもバルサらしいサッカーを実行したことでありました。

 

ペップバルサは選手の質を考慮して負けをすんなりと認めれるものの、

選手の質で劣っているであろうアヤックスの方が魅力的なサッカーを実行していたのは不思議なことに感じました。

バルサのようなポゼッションサッカーは選手の質が大きく関係していると思います。

それなのにアヤックスの方が魅力的なポゼッションサッカーをしていた現実…。

この2チームを見たときに共通することはいくつかありました。

そしてその中で現在のバルベルデバルサには、2つの重要なことが足りないと感じました。

 

 

・ボールポゼッションを高めるために相手ボールを素早く奪い返す前線からのプレスが生命線

ここから本題でまず1つ目になります。

『前線からボールを奪い返すための激しいプレッシング』

まずこれが現在のバルベルデバルサには決定的に足りないと感じました。

 

バルベルデ監督も前線からのプレッシングは行ってはいるものの、

奪い返せたらいいなというくらいの強度です。

前線のプレッシングで奪えなければ

4-4-2または4-5-1の守備ブロックで相手を迎えればいいというチーム作りをしています。

現状が続くようであればボールポゼッションを高めるのは限界があります。

 

 

・前線からのプレッシングが緩くなっているバルベルデバルサ

バルベルデ監督の前線からのプレッシングはFWの選手の守備意識が低く、

中盤の選手が相手の最終ラインやGKにプレッシングをかけることもしばしば。

メッシ含めて2人もしくは3人のFWにも献身的な守備の姿勢が求められます

 

また、守備のバランスを考えて守備ブロックを崩すのを嫌い、

数人の選手が追いかけているのに他の選手がついてきておらずムダな走りになることも。

チームとして前線からプレッシングをかけるなら約束事を決めて、

体が自動的に動くほどプレッシングの強度を高めるように努めてほしいものです。

 

プレッシングは基本的に相手選手が前を向いておらず誰かが追い込んでいると、

周りの選手全員が連動することが求められます。

プレッシングと守備ブロックの境界線があいまいな部分があり、

前線のプレッシングで相手のボールを奪い返すならもっとプレッシングの機会を増やすべきです。

 

バルサらしいポゼッションサッカーを復活させるために守備面のアプローチから

まずは『前線からボールを奪い返すための激しいプレッシング』

を取り上げてみました。

相手のボールポゼッションを見るのはバルサファンとして楽しいものではないですし、

今シーズンは前線からのプレッシングを強化してほしいものです。

 

 

 

2、パスを回して相手を崩すためにボールをもっていない選手たちの動きの質と量を高める

・ボールを持っていない選手たちがトロトロ歩いているようでは相手は崩せない

次に2つ目で

『ボールをもっていない選手たちの動きの質と量を高める』

これは1つ目に取り上げたプレッシングよりもはるかに不足しているようにみえます。

 

プレシーズンの2試合は日本という蒸し暑い環境でコンディションも悪く足は動きづらかったですが、

アヤックスからやってきたデ・ヨングはうまく出来ていました。

なので環境やコンディションをできていない理由にするのではなく、

単純に選手一人ひとりの意識の問題だとみています。

 

 

・相手の裏へのスペース、それに連動した動きでスペースに入る動きができなければメッシ頼みのサッカーに

ボールをもっていない選手たちの動きですが、

ゴールに直結しやすい相手の最終ラインの裏へのランニングが基本になります。

現状のバルサで相手の裏を積極的に狙っている選手は数人で、

それでは相手の守備ブロックが簡単に崩れないのは当然です。

神戸戦のカルレス・ペレスの先制点は相手の裏を狙ったランニングが大きな理由で、

チェルシー戦、神戸戦の2試合ではあまりにも裏へのランニングの意識が足りていなかった。

 

裏を取るランニングが少ないチームがボールをポゼッションしても、

攻撃で手詰まりになって苦労するだけです。

そうなればこの2試合にはいませんでしたが、メッシにボールを預けて

「メッシ頼みのサッカー」になるのは100%確定です。

メッシ頼みのサッカーが悪いとは思いませんが、もっと周りの選手も相手を崩す動きが必要ということです。

メッシがボールをもっている時だけ裏へのランニングをみせるのも同じサッカーになり、

相手の裏を取るランニングをみせるのはボールをもっていない選手の基本です。

 

まずは相手の裏を取るランニングをして、それに連動して動き出す選手も必要です。

相手の最終ラインが数m下がったならそこにスペースがありますし、

中盤の選手が数m横に動けばそこにスペースがあります。

誰かが動くことによって空けたスペースに誰かが入るということをし続けなければいけません

これは簡単に書いていますが実際の試合でやるには、

周りの選手との連携、状況判断、試合の流れの理解と極めて困難なものではあります。

しかし、バルサがポゼッションサッカーで勝利を目指すなら、

避けては通れない必須のテーマになってきます。

エンリケバルサもバルベルデバルサも調子のよいときは、

ボールをもっていない選手たちの動きの質と量が良かったと記憶しています。

 

 

・守備バランスを多少崩してでもオフェンス色を強める必要があるバルベルデ監督

と言っても攻撃を考えて裏を取るランニングから連動した動きを意識しすぎて、

守備をおろそかにしては相手のカウンターの餌食ですね。

バルベルデ監督は攻守のバランスを試合において最も大事にしているといってもいい監督であり、

簡単に攻撃に大きな比重を置くのは難しいのが現状です。

 

それでもバルベルデ監督が今シーズンのいつかのコメントで

「私たちは攻撃的に戦っていくよ」

と発言したなら、攻守のバランスを攻撃面に比重を置いてもいいとは思います。

 

相手が昨シーズンCLで敗退に追い込んだリヴァプールのようなカウンターが強力なチームでは難しいですが、

それでも守備のバランスを意識するあまり攻撃が手詰まりになることもしばしば。

多少のリスクから始め、私たちのチームはこのバランスでも戦っていけるという自信をつけてほしいものです。

 

バルベルデ監督がバルサで守備的な戦い方をしているとは思いませんが、

もう少しオフェンス色を強めた戦い方をしてほしいと思っているファンは多いはず。

 

 

・デ・ヨングの加入でポゼッションサッカーできないチームとは言えなくなったバルサ

昨シーズンにバルベルデバルサが言われていたことは、

シャビやイニエスタが抜けてもう質の高いポゼッションサッカーを実現するだけの選手は揃えていないということでした。

中盤にはまだブスケツがいるものの、バランサーのラキティッチ、フィジカル色の強いビダルが中盤を組むこともありました。

アルトゥールというゲームメイクの上手い選手を昨夏獲得しましたが、

まだまだ成長の余地があることもありチームへの影響力は高くありません。

 

しかし、今夏にはブスケツに匹敵するのではないかと思えるほどのパフォーマンスを見せている

デ・ヨングが加入しました。

中盤をブスケツ、アルトゥール、デ・ヨングの3人で組ませることによって、

バルサらしいポゼッションサッカーが選手の質できないという言い訳はもう通用しないと思います。

 

そういう意味でバルトメウ会長率いるフロントは昨夏のアルトゥール獲得に始まり、

今夏のデ・ヨング獲得は大きな功績を残しました。

あとは戦術部分で責任をもつバルベルデ監督がどう起用するか判断するだけです。

 

プレシーズンの2試合でセルジ・ロベルトを中盤で起用していました。

期待込みですが、バルベルデ監督の中では今シーズン

ポゼッションサッカー色の強い戦い方にトライしているのかもしれません。

まだ2試合でコパ・アメリカ組が合流していないので何とも言えませんが。

 

 

3、まとめ

今回はバルベルデバルサがバルサらしいポゼッションサッカーで勝利するために必要なことを2つ挙げました。

『前線からボールを奪い返すための激しいプレッシング』

『ボールをもっていない選手たちの動きの質と量を高める』

バルサらしいサッカーができているかの一つのバロメーターとして、

この2つの視点からみてみると面白いのではないでしょうか。

 

この2つはバルサらしいポゼッションサッカーをしていた

昨シーズンのアヤックス、ペップバルサのサッカーをみて足りないところから考えました。

上手くいっていたチームから自チームに足りない部分を考えることは、

重要な要素を見つける一つの策だと思います。

 

最後はボスであるバルベルデ監督が決めることではありますが、

バルベルデ監督が上記の2つにトライすれば可能だと感じています。

あとはバルベルデ監督の手腕と決断に期待しています。

 
 

6 Responses to “バルベルデ監督がバルサのサッカーを完全復活させるためにするべき2つのこと!”

  1. raou830 より:

    バケンジさん。お疲れ様です。

    ナポリ戦を見て、今シーズンが楽しみになりました(^-^)
    フレンキー・デ・ヨング。完全に試合を支配してました。名将アンチェロッティも絶賛した彼はポジションは違いますけど、ポスト・メッシになりそうな予感がします。
    今年は若い中盤で楽しい試合見られそう(^-^)

    話は変わりますが、ネイマールにコウチーニョ・ラキティッチ+1億ユーロってバカげてますよね( ̄^ ̄)
    今のネイマールにそこまでの価値はないです。パリもトラブルばかりで手に負えなくなったネイマールを譲るのだから譲歩出来ないでしょうか?
    僕はネイマールが来てもトラブル起こして、また移籍騒動起こしかねないので、もう破談にすれば良いと思います。

    • バケンジ より:

      「raou830」さん、コメントありがとうございます。
      質問のほう回答させていただきました。
      ご確認ください。

      プレシーズン最終戦のナポリ戦のバルサの出来は良かったですね。
      中盤のデ・ヨング、セルジ・ロベルト、アレニャの運動量と動きの質は高かったと思いました。

      デ・ヨングはメッシと違いますが、ブスケツに代わる新たなバルサの心臓になりそうですね。
      ブスケツ、アルトゥール、デ・ヨングのパス回しが得意な3人の組み合わせを早く見たいです。

      ネイマール復帰にかかる移籍金はバカげていますね。
      市場価値よりも大幅に高い金額ですし、現状のバルサにネイマールが必要とも思えませんし。
      フロントのこの動きの頑張りは理解に苦しみますよ。

      またのコメントお待ちしております。
      これからもよろしくお願いします。

  2. ももさく より:

    自分はフィーゴ裏切りの時からのバルサファンです。最初に言うと今のバルベルデには否定的ですね。色んな監督で良い時悪い時があり、成績で見れば断然良い時の部類に入る監督だと思います。でもなんでしょうね?会長のせいかもしれないけど勇気がないです。戦い方も選手起用も(カンテラを使わない)チャレンジがないと見えます。ペップバルサってクライフからの哲学の一つの頂点だったとは思います。そこと比べると可哀想だとは思うけど、ティト、エンリケよりも勇気は見れないですね。生意気言ってすいませんでした。

    • バケンジ より:

      「ももさく」さん、初コメントありがとうございます。

      フィーゴ裏切りの時からのバルサファンなら、
      リヴァウドのオーバーヘッドからのバケンジより長いバルサファンですね。

      バルベルデ監督の采配に思い切り(勇気)がないとは思います。
      しかし、実際に現場の監督の責任の立場になったらその決断は難しと思いますよ。

      自分たちファンは外野からの発言なので好き勝手言えますが、
      勝利しなければすぐにブーイングを飛ばすであろうバルサファンの忍耐力も必要かなと。

      これまでの2シーズンのバルベルデ監督と今シーズンのバルベルデ監督は違うかもしれませんし、
      そういう面では今シーズンの変化とさらなる成長に期待しています。
      結果面だけでなく戦い方含めて。

      コメントは生意気だとは思っていませんよ^^
      本音のコメント感謝です。

      またのコメントお待ちしております。
      これからもよろしくお願いします。

      • ももさく より:

        そうなんですよねぇ。リヴァウド大聖人の頃とかは CL出場をバレンシアとかと争ってましたもんね。その頃に比べると今は勝つ事が当たり前過ぎてファンの要求が贅沢過ぎる感はありますかね(自分含めて)。その勝てない時期からの最高の終着点がペップバルサだと思うので、おそらくメッシが抜けた後にはまた勝てない時期がやって来てそしてその後またペップバルサからまた1段階上の進化したバルサが見れれば良いなとは思ってます。そうして繰り返して行く事がクラブの歴史であり重みであると思います。そうゆう積み重ねがあるので日本の代表だったりクラブだったりが中々追い付けないのかなぁ?なんて思ったりもしますね。

        • バケンジ より:

          「ももさく」さん、コメントありがとうございます。

          メッシが抜けた後は心配ですね。
          現在のレアル・マドリードのように補強できたとしても空回りしそうな気がします。
          落ちた反動でより高く上がれればいいですが、どうですかね。

          日本の代表もクラブもまだ歴史が浅いと思っているので、
          本当の“地力”という部分で世界と対等に戦えるには時間がかかると思いますよ。
          選手の資質というよりも優れた指導者がちらほら出てほしいです。

          またのコメントお待ちしております。
          これからもよろしくお願いします。

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