《質問》相手CKの守備時に集中力を欠くバルサの原因をどうみてる?

コメント欄に質問があったので回答します。

 

『また質問失礼します。

近年のバルサは相手がCKを得た時に集中力を欠くシーンが多いことについてどう思いますか?

 

ローマとアンフィールドの試合もそうでしたし、ナポリとの1stlegでも相手がCK得た時に背を向いてたセメドにテアが激怒してたシーンもありました。

 

プジョルやマスチェみたいな闘志溢れるキャプテンシーを持つ選手がいたらCKで集中を欠くことも無いと思うので、この2人の存在が恋しいです笑』

 

貴重なコメントありがとうございます。コメント欄は記事の下部にあります。

 

バルセロナのCKの守り方に文句なし!

まずバルセロナのCKの守り方について書いていきますね。

 

バルセロナのセットプレーの守備と言えば、

一昔前はザルすぎてカウンター以上に

バルサの弱点と考えられていました。

 

しかし、ルイス・エンリケが監督に就任してから

そんなバルサのセットプレーの守備は改善しています。

 

バルセロナのCKの守り方は

・ニアサイドにスアレス(CF、マークが苦手な選手)

・中央にピケ(CB、ヘディングのクリアが得意な選手)

・残りは相手に先に触らせないようにマンマーク(5人ほど)

・余った選手はこぼれ球と前線(2人、メッシ)

 

バルサはゴール前に高く上げられたボールを

ニアサイドならスアレス、中央付近ならピケ、

ゴールに近い位置ならシュテーゲンがクリアする

ことが徹底されています。

 

他の選手はマークで相手に先に触らせない、

もし触られたとしてもいいシュートを打たせないように

体を寄せきるといった守り方が基本です。

 

 

このCKの守り方に変えてから、

バルセロナはCKの失点を確実に減らせています。

 

近年は相手のキッカーのレベルが高いため、

マークをつかずにゾーンで守るというのは向かないです。

 

バルサの場合は基本的に高さがないので、

マークする選手が相手の自由を奪い、

クリアが得意な選手がクリアするというのは理にかなっていると思いますよ。

 

現在もこのCKの守り方は継続中で、

最近は相手のCKでもほとんど失点するという

恐怖心はなくなってきているのではないでしょうか。

 

 

CK守備時は集中力が最大の問題だが、『戦術理解』と『責任感』にも原因あり

CK守備時にもしっかりとしたチームの戦術理解が必要

ここから質問の本題になります。

 

CKの守備時に集中力を欠くことが多いことをどう思うかですが、

CKでの失点自体少なくなってきてはいるので、

集中力を欠くことが多いとは思っていません

 

しかし、集中力を欠いているシーンがあるのも確かです。

 

質問で挙げてもらったローマ戦は逆転される3点目を

決められるまでフワフワと試合をしていましたね。

 

リヴァプール戦ではボールを誰も見ていないという、

小学生のミスをトップレベルのバルセロナがみせました。

 

ナポリ戦は失点シーンでもないので記憶にないです。

 

確かにプジョルやマスチェラーノのような声を出して

引っ張れる闘将の存在は恋しいです。

 

しかし、それだけで集中力の欠如が改善され、

CKの守備の問題がなくなるかといえばそうではないと思います。

 

CKの守備の問題の原因は集中力を欠いていること

以外にもあると考えています。

 

 

他の原因として考えているのは

「戦術理解」「責任感」の2つです。

 

まず「戦術理解」から説明していきますね。

 

CKの守備には、

サッカーの原則としての戦術理解があります。

 

守る順番通りに書いていくと

1,素早いリスタートの警戒

2,サインプレーの警戒

3,ゴール前に蹴られて直接的な失点の警戒

4,ニアかファーに蹴られてパスを通されての失点の警戒

5,クリアボールを奪われてからの失点の警戒

 

CKからの失点はほぼこのパターンしかありません。

 

直接ゴールを狙うのはGKのやることなので除外していますよ。

 

選手がCKの守備時にやることは、

・素早いリスタートに注意してボールから目を離さず、集中力を欠かさない

・素早いリスタートがない場合はショートコーナー含めたサインプレーを警戒するために、相手選手のマークを徹底

・ゴール前に蹴られてから完璧にクリアするまでは、パスの可能性があるので自分のマークを絶対に離さない

・クリアしたと同時に最終ラインを上げながらマークを確認し、それぞれマークにつく

 

CKの守備の原則的な戦術理解はこれです。

 

選手が実際にやる行動で言えば、

「素早いリスタートの警戒→マークorゾーンでの守備→クリアしたらラインを上げながらマークを捕まえる」

 

バルサの場合、集中力を欠いていることもありますが、

素早いリスタート、主にショートコーナーのサインプレーの警戒心が低いです。

 

警戒心が低いことにより対応が後手に回ることが多く、

リヴァプール戦は素早いリスタートの警戒心がひとかけらもありませんでした。

 

バルセロナがCKの守備をどれだけ練習しているか分かりませんが

バケンジの経験上、何度も反復練習しないと体が動かないと考えています。

 

バケンジは中学時代にチームで反復練習をしたことにより、

CKの守備時にはこれが自然と警戒できるようになりましたよ。

 

そもそも素早いリスタートやショートコーナーを

忘れられているかのような無警戒の選手がおり、

「戦術理解」不足という部分はバルサの

CKの守備の問題点を助長しているように思います。

 

 

チームの結果に責任感をチーム全員が感じることが必要

次は「責任感」について書いていきますね。

 

この「責任感」についてはCKの守備というよりも、

試合を通しての責任感の欠如です。

 

バルサの主力選手でない数選手にみられるもので、

チームになんとなく合わせているだけで

結果に責任感を感じていない選手がいるように思います。

 

そういった責任感ない選手がいる場合は、

そこが穴になると考えています。

 

失点に直接関与しなくても、

周りのチームメイトはそんな選手の存在に気づいています。

 

するとそこに少し注意を向ける必要があり、

周りの選手のプレーが甘くなる可能性があります。

 

選手全員がチームの結果に「責任感」を感じる必要があり

その責任感をあまり感じていないことは

CKの守備の問題を助長しているように思います。

 

カンテラから昇格、加入したばかりのトップチーム1年目の選手は

チームに慣れるという部分で大目に見てもいいと思いますが、

2年目以降の選手は責任感を強く感じてもらわないと困りますね。

 

 

まとめ

バルセロナのCKの守り方自体は問題ないです。

 

集中力を欠いている以外に、

「戦術理解」不足と「責任感」の欠如が、

CKの守備時の問題を助長しているように考えています。

 
 

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