4-3-1-2システム変更で良い兆しを感じさせるセティエンバルサ、印象と良かった点と課題点
逆転のリーガ優勝に向けて
残りの5試合で全勝がマストだったバルセロナ。
しかし最近の試合内容から
残りの試合で全勝は難しいと考えられていました。
難敵ビジャレアルのホームに乗り込んでの試合は
大苦戦が予想されていましたが、
久々に試合内容がよい快勝。
セティエンのバルサに良い兆しが見え始め、
その要因は4-3-1-2へのシステム変更でした。
今回は4-3-1-2のシステム変更の印象、良かった点、課題点
について書いていきますね。
■ 目次
エンリケ時代の前線3選手(MSN)を活かす戦い方に似ている4-3-1-2
スアレスとグリーズマンの2トップ気味に、
メッシのトップ下による4-3-1-2は
ビジャレアル戦で見事にはまりましたね。
リーガの中でもコンパクトな守備をみせる
4-4-2のビジャレアルを
何度も崩せていました。
久々にチャンスと決定機が多いバルサで、
4得点ではなく6得点以上できる試合内容でした。
4-3-1-2のシステムの印象ですが、
前線の3選手を活かす最適なシステムという印象です。
メッシ、スアレス、グリーズマンのMSGが、
本格的に始動したと感じさせました。
かつてルイス・エンリケ監督が
MSN(メッシ、スアレス、ネイマール)を
活かした戦い方で3冠を獲得し、一時代を築きましたね。
今回の4-3-1-2のシステムでの戦い方をみて
ほぼ同じ印象を受けました。
本音を言ってしまえば、
「バルサらしいサッカーというより勝つための最適なサッカー」
現在はチームが苦しんでいたので
このサッカーで良い感覚を得ていますが、
ルイス・エンリケ時代に戻った印象を受けました。
セティエン監督になってポゼッションサッカー
という原点回帰を目指していると思っていたので、
少し複雑な戦いぶりでした。
4-3-1-2で良かった点
水を得た魚のように活躍したグリーズマン
まず4-3-1-2で良かった点ですが、
グリーズマンの大活躍につきます。
これまでグリーズマンを活かすには
中央での起用が必要だとバケンジは書き続けていたので、
ある意味予想的中でした。
(グリーズマンの特徴から中央起用は当たり前ですが^^)
グリーズマンの中央での起用についての記事はこちら
↓↓↓
悩める男グリーズマンをチームプレーヤーとして殺すか、中心選手として活躍させるかどっち?
《質問》グリーズマンはバルベルデバルサのどのポジションで起用される?
スアレスが最前線で相手のCBを引き付けるので、
グリーズマンは少し後ろに落ちたところで
簡単にボールを受けていましたね。
そこからのグリーズマンの崩しはアイデア含めて
世界でもトップレベルのものがあり、
決定力という部分でも1得点決めてくれました。
バルサに加入してから1、2番目と言っていいほど、
高いパフォーマンスでした。
このアトレティコ時代に近い
パフォーマンスのグリーズマンを待ち望んでいたはずで、
バルサファンもうれしい活躍でしたね。
メッシとの連携した攻撃は何度もあり、
この2人は特に問題がないことが証明されました。
メッシのアシストからグリーズマンが得点を決めたことで、
メッシからのパスも多くなるでしょう。
さらにグリーズマンが活躍する可能性が高まり、
チームの得点数はここから伸びてくると予想していますよ。
中央から多彩な攻撃をみせた
4-3-1-2で良かった点ですが、
次は中央から多彩の攻撃をみせてくれたことです。
前線の中央にボールが入り、
そこで近い距離間で強力な3トップがプレーしているので
中央からの崩しが何度もありました。
また、相手の意識を中央に寄せることで
サイドの攻撃がさらに活きていましたね。
相手を中央に寄せたところに
アルバやセルジ・ロベルトの大外からの
飛び出しの攻撃はいつもより効果的でした。
先制点のOG、メッシの幻のゴールは
その典型的なシーンだったと思います。
中央にボールが入るようになったことで、
バルサの攻撃は手に負えないほど
破壊力抜群だったとファンながらに思います。
ビジャレアルの監督も完敗を認めた
コメントを残していましたし、
バルサの中央からの多彩な攻撃はお見事でしたね。
4-3-1-2の課題点
相手のカウンターに大苦戦する!
ここからは4-3-1-2の課題点で、
相手のカウンター対策が貧弱でした。
リーガ再開後のセティエンバルサは
攻撃から守備への切り替えは良くなっていました。
しかし、その切り替えをもってしても
ビジャレアルのカウンターを何度も受けていましたね。
3トップの形が中央寄りになり
SBの2人の前にはスペースがあるので
攻撃で使わない手はないです。
上記でも書きましたが中央に意識を向けた相手に
サイドの攻撃はとても効果的です。
しかし、SBが攻撃的にいけばいくほど
後方は手薄になってしまいます。
ビジャレアルにそこをつかれて1失点しましたね。
ピケとラングレというお世辞にも
足が速く守備範囲が広いと言えないCBなので、
カウンター対策はいつも以上に考えないといけません。
ビジャレアル戦でみえたカウンター対策の課題
・ポジショニング(チームの攻守のバランス)
・攻撃から守備への切り替えをもっと速く
・プレッシングでボールを奪う回数を増やす
カウンター対策をまとめると
攻撃時に守備面のバランスをとるポジショニングをし、
プレッシングで相手の攻撃をほぼ止め、
もしかいくぐられたとしても相手の攻撃を遅らせることです。
まだ1試合なので出来ていなくて当然ですが、
ビジャレアルのカウンターをいつも以上に
受けてしまった印象を受けましたね。
中盤の選手(インテリオール)にバランスと運動量が求められバルサらしくない
上記の4-3-1-2の印象のところで
「バルサらしいというより勝つための最適なサッカー」
と書きました。
そう感じた部分はビジャレアル戦の
4-3-1-2なら中盤の選手の役割に
バランスと運動量が最も求められると感じたからです。
攻撃は前線の3トップがやってくれ、
空いたサイドはSBが攻撃してくれます。
中盤の選手は攻撃時に前線とSBにパス供給し、
主な役割はバランスを取るポジショニングをし、
守備時になった時のハードワークにみえました。
ビジャレアル戦のスタメンにリキ・プッチの
名前がなく少し残念でした。
しかし、試合を10分も見ていると
この4-3-1-2なら今日のスタメンの
セルジ・ロベルトとビダルの方が適任だと感じました。
実際はインテリオールにはラキティッチとビダルが適任で、
セルジ・ロベルトは右SB起用ですね。
バルサの中盤は本来なら
「ボールを保持して試合をコントロールする」
という攻撃のかじ取り役ですが、
現状の4-3-1-2なら前線を活かすための
引き立て役に回っていると感じたので
バルサらしくないといことで課題点に。
しかし、これはあくまで1試合をみた感想なので、
ここからセティエン監督の腕の見せ所だとも感じています。
バルベルデ監督に比べてセティエン監督には
戦い方のバリエーションや引き出しは多くありませんが、
ビルドアップなどパス回しに関しては上だと感じています。
セティエン監督のサッカーに対する信念や考え方は
バルサのサッカーそのものだと思うので、
これからチームをどう成長させるか見ものですね。
まとめ
4-3-1-2はエンリケ時代の
前線の3選手を活かすサッカーに現状似ている。
4-3-1-2で良かった点は
グリーズマンの大活躍、中央からの多彩な攻撃。
4-3-1-2の課題点は
カウンター対策、勝ちながらバルサらしさも取り戻す。
MSGの4-3-1-2はまだ初戦を終えたばかりで、
対戦相手になにも対策されていない状況でした。
これから様々な対策がされるはずで、
キケ・セティエン監督含めてバルサがどう
対処するかに注目したいですね。